2013年11月にポーランドで行なわれたジャズ・フェスティバルでの、チャールス・ロイドのライブアルバム。それ以上の詳しい情報を入手できていないが、輸入盤CDには「第10回記念フェスティバル」の記載があるので、ロイドのグループは招待公演だったのだろう。楽器構成には、ハンガリーの大型打弦楽器ツィンバロン、ギリシャ・クレタ島の弓奏楽器リラが含まれている。それぞれの名前から、地元ポーランドの楽器奏者のようだ。
さらに、ジャケット裏面にWild Man Dance Suiteとあり、このライブのためにロイドが書き下ろした組曲と想像できる。ライブ演奏でありながら、非常に緻密な構成。曲が進むにつれて、ゆっくりと熱く上昇していく。CDにきっちりと収まる75分ほどの演奏で、途中に休憩はなかったと思える。演じる側と聴く側の真剣勝負。タイミングよい拍手。ここまで書いて、ようやく詳細情報を見つけた。以下はその抜粋。
「〈ドン・ウォズが2011年にブルーノートの社長になった時に僕らに会いに来てくれて、ブルーノートに誘ってくれたんだ。僕は自分の羽をもっと広く伸ばして、新しい上昇温暖気流を見つけて羽ばたきたかったんだよ。僕のサウンドを探して、思いっきり表現する旅は終わらない。それが僕の使命〉というロイド。この組曲はフェスティバルでのプレミア・パフォーマンスで録音された。ギリシャのリラ・ハープの巨匠ソクラティス・シノプーロスとハンガリーのツィンバロムのマエストロ、ルカーチ・ミクローシも加わり、彩りと質感を添え、リズムもダイナミックに」。まぁ、自分が想像した通りのアルバム。
Wild Man Dance Suite:
1. Flying Over The Odra Valley
2. Gardner
3. Lark
4. River
5. Invitation
6. Wild Man Dance
Charles Lloyd - tenor saxophone
Gerald Clayton - piano
Joe Sanders - bass
Gerald Cleaver - drums
Socratis Sinopoulos - Greek lyra
Lukacs Miklos - cimbalom
Recorded on November 24, 2013 at Jazztopad Festival, Wroclaw Poland.