John Coates, Jr. / Alone And Live At The Deer Head

ジョン・コーツはキース・ジャレットに大きな影響を与えたミュージシャンと言われている。このアルバムを聴けば、そのことがすぐわかるが、LPのライナーノーツにはその理由が書かれている。児山紀芳氏のインタビューで、スイングジャーナル1978年8月号掲載されたもの。以下はその要約。

「1966年、マウンテン・レイクに引越してきた直後、向かいの家にキース・ジャレット夫妻が引越してきた。私たちは、家族でつき合う間柄になった。私たちの間では音楽的な好みがとても似たところがあった。好きなクラッシクの作曲家も似ていたし、ロックにしてもR&Bにしても好きなアーティストが同じだったりした。キースを初めて紹介されたのは62年の夏。キースは私より7才歳下で、当時はまだ高校生だった。71年の夏だったかマイルスのバンドをやめた頃は、毎晩のように遊びにきて、私のトリオに入って彼はドラムスやソプラノサックスをプレイした」。

間違いなくジョンはキースに影響を与えたのだろうが、ジョンもキースから得るものがあったに違いない。CDでは、このアルバムに対する何人かのミュージシャンのコメントが記載されている。以下はアル・コーンのコメント。

「初めての共演は彼が16歳の時だった。その頃からジョンの才能はずばぬけていたし、一緒に演奏するのは楽しかった。彼は絶えず成長し続ける。そしてこのアルバムは彼の音楽の素晴らしさを人々に知らしめる最高の機会だと思う」。

キースがアルバムAt The Deer Head Innを録音したのは1992年9月16日。キース自身がアルバムの解説を書いている(翻訳:坂本信)。その一節。「ディア・ヘッドでは、初めて仕事をしたあとにもたびたび演奏する機会はあったけれど、ほとんどがドラマーとしてだった(ピアノはジョン・コーツが弾いていた)」。二人が濃密な関係にあったことが、キースの証言からもわかる。

1. Prologue (No.39)
2. When It's Sleepy Time Down South
3. Never Have Known An Esther
4. Sketch
5. Mixed Feelings
6. Homage
7. Something Kinda Silly
8. The End Of The Beginning
9. The Prince

John Coates, Jr. - Piano

Tracks 1 - 5
Recorded on June 24, 1977 at The Deer Head Inn.

Tracks 6 - 8
Recorded on July 1, 1977 at The Deer Head Inn.

Track 9
Recorded on June 30, 1977 at East Stroudsburg Pennsylvania State College.

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