Herbie Hancock / Maiden Voyage

1960年代半ばでありながら、実にスリリングでスマートなアルバム。その後、ハービー・ハンコックは徐々にファンク系へ傾き、約10年後の1976年6月にV.S.O.P.で4ビートに復帰。つまり、10年間の航海に旅立ったアルバムとも言える。CDで何度も再発されているが、いわゆるボーナストラックが付いていない。この5曲構成が完璧な印だ。

ジャケット裏にハンコック自身による解説があることを発見。訳してみた。「海は芸術のすべての分野に心の想像力をかき立ててきた。海と生命の本質を示す水生生物には、謎の要素がまだ存在している。アトランティス、サルガッソ海、巨大な蛇、人魚。人間の海での経験による伝承の謎の一部だ。海の広大さと威厳、処女航海の素晴らしさ、遊び心のあるイルカの優雅さ、小さな海の生き物でさえ生き残るための闘争、ハリケーンの破壊力、復讐の女神。この音楽はそれらを捉えようとしている」。

1. Maiden Voyage
2. The Eye Of The Hurricane
3. Little One
4. Survival Of The Fittest
5. Dolphin Dance

George Coleman - tenor saxophone
Freddie Hubbard - trumpet
Herbie Hancock - piano
Ron Carter - bass
Tony Williams - drums

Recorded on March 17, 1965 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.

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