昔、坂田明さんと東京町田で飲んだとき、「ジャズマンなんて個人事業主なので、何でも自分でやらないとね」と語ってくれたことを忘れられない。このアルバムが録音された当時のデクスター・ゴードンも、同じ状況だったようだ。声が掛かれば馳せ参じ、仕事を貰っていたらしい。
高校でのジャズクリニックが終わってから、ライブ演奏に臨み、それを捉えたアルバム。一つの仕事を終えてからのライブなので、非常にリラックスした雰囲気を感じ取れる。その一例として、デクスター作Society Red中では、ハービー・ハンコック作のWatermelon Manがベースソロの後に挿入される。「責任」と「解き放された自由」。このバランスが実は大事なんだ。
1. Soy Califa
2. The Shadow Of Your Smile
3. Society Red
4. For All We Know
5. The Blues Up And Down
Dexter Gordon - tenor saxophone
Kenny Drew - piano
Niels-Henning Ørsted Pedersen - bass
Al Heath - drums
Recorded on August 5, 1967 by The Danish National Radio at a jazz clinic for music students at a high school in Sweden.