CD帯から。「20世紀のジャズ・ジャイアントが約15年ぶりにヨーロッパから戻って繰り広げた伝説のライブ。母国アメリカのジャズシーンに復帰した喜び、人生のそのものが聴こえる音によるドキュメント」。最後の「人生・・・」は、何を伝えようとしているのか不明。結局のところ、麻薬による逮捕歴でアメリカでの活動が制限されヨーロッパに渡り、ようやくアメリカに戻ってのライブアルバム。「伝説」とか「人生」などという言葉を安易に使うと、このアルバムの演奏を逆に浮いた感じにしてしまう。
で、伝説でなくてもいいし、人生を表現した演奏でなくてもいい。この2枚組のライブアルバムは一過性のメンバーだったかもしれないが、デクスター・ゴードンにとっては「気合一発」で勝負に挑んだことは間違いない。その熱気が伝わってくる。しかしながら、ライブアルバムとしては抑揚に欠ける。2日間のライブを編集したのだろうが、起承転結を感じさせる構成になっていない。
Disc 1
1. Gingerbread Boy
2. Little Red's Fantasy
3. Fenja
4. In Case You Haven't Heard
5. It's You Or No One
Disc 2
1. Let's Get Down
2. 'Round Midnight
3. Backstairs
4. Fried Bananas
5. Body And Soul
Dexter Gordon - tenor saxophone
Woody Shaw - trumpet, flugelhorn
Ronnie Mathews - piano
Stafford James - bass
Louis Hayes - drums
Recorded on December 11 & 12, 1976 at The Village Vanguard, NYC.