このまったり感がたまらない。トロンボーンという楽器そのものが、神経を撫でるような音色である。刺激し合うのではなく、寄り添うようなセッション。アルバムの最終曲は「枯葉」。どれだけのミュージシャンが、この曲を残してきたのだろう。こんなにまったりする「枯葉」も珍しい。タイトルとジャケットを「枯葉」に焦点を当てていれば、もっと注目されたアルバムになったはずだ。
ここでの「枯葉」の主役はZoot Sims(ズート・シムズ)。シムズは本作の半年前にアルバムEither WayでAl Cohn(アル・コーン)との掛け合いを演じた。シムズからすれば、組む相手をCurtis Fuller(カーティス・フラー)に変えての再録。どちらも名演である。
1. Hello Young Lovers
2. Besame Mucho
3. Willow Weep For Me
4. One Note Samba
5. Wee Dot
6. Autumn Leaves
Curtis Fuller - trombone
Zoot Sims - tenor saxophone
Tommy Flanagan - piano
Jymie Merritt - bass
Dave Bailey - drums
Recorded on August 23, 1961 in NYC.