後藤雅洋 / ジャズ喫茶のオヤジはなぜ威張っているのか

2003年3月20日発行 河出書房新社 定価1700円。後藤氏には失礼ながら、年明けに送料込み580円で古本をAmazonから購入した。ちょうど10年前に出版。だが、内容的には決して色褪せていない。ジャズ喫茶が置かれている状況も、たぶん変わらないだろう。

学生時代から通い続けてきたジャズ喫茶。残念なことに、「通う」ではなく「探し求める」存在になってしまった。出張で地方に行くときは、まずはジャズ喫茶を検索する。何とか時間を作って訪問するのだ。正統派ジャズ喫茶の四谷『いーぐる』へは、都心での仕事ができたときに隙間を狙って…。

タイトルがウケを狙いすぎ。後藤氏は威張っていない。本の帯に書かれていることが、重要なメッセージ。「いまは自分の好みの音楽を聴くのが当たり前になっているが、ジャズ喫茶では他人の選んだアルバムを否応なしに聴かされる。これが大切だ」。つまり、ジャズ喫茶は修行の場なのである。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です