Miles Davis / マイルス・デイビス物語

スイングジャーナル社 Ian Carr(イアン・カー)著 小山さち子訳 1983年10月20日発行 1,900円。8年振りに読み直した。375ページを一気に。マイルスの音楽を深く理解するには最適な本である。著者イアン・カーは、イギリスのトランペット奏者でありジャズ評論家。75年に本書の執筆を着手し、81年に脱稿したとのこと。最後にアルバムWe Want Milesを取り上げて終わっている。

損をしているのは日本語タイトル。原題はA Critical Biography MILES DAVISなので、直訳すれば『マイルス・デイビス評伝』。『物語』では私生活を中心に書いているように思えてしまう。『マイルスの軌跡』といった内容なのだ。91年9月にマイルスが他界するまでの残り10年間を続編として期待していたが、イアン・カーの略歴を調べたところ、2009年2月25日に亡くなっていた。『マイルス最期の10年』なんて本を誰かが書いてくれないだろうか。

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