Art Blakey / Album Of The Year

1980年代に入り、アート・ブレイキー率いるジャズ・メッセンジャーズの役割は終えてしまった。メンバーは入れ替わっていき、若手の登竜門的な位置付けにあったグループであるが、ジャズの新たな方向性を示すことはできなかった。このアルバムでも、演奏の完成度は非常に高いが、80年代と言う視点では何も新しさを感じない。ましてや、ベースの響きに重さがないため、全体に浮ついた感じになっている。

80年代に入り、さすがのブレイキーにもブレーキが掛かってしまったアルバム。ウィントン・マルサリスの参加が大事なポイントと言われているが、それは後付け的な話で論点になるとは思えない。厳しい指摘になるが、メッセージを送れなくなったメッセンジャーズを認識する上では価値あるアルバム。ちなみに、LPでリリースされたときは、1981年4月のみのセッションで、CD化で82年5月のセッション2曲が加わった模様。その2曲をトラックの初めに配置したため、アルバムタイトルとの相違が生じてしまった。

1. Oh By The Way
2. Duck Soup
3. Cheryl
4. Ms. B.C.
5. In Case You Missed It
6. Little Man
7. Witch Hunt
8. Soulful Mister Timmons

Tracks 1 & 2
Bill Pierce - tenor saxophone
Donald Harrison - alto saxophone
Terence Blanchard - trumpet
Johnny O'Neal - piano
Charles Fambrough - bass
Art Blakey - drums
Recorded on May 20, 1982 at Davout Studios, Paris.

Tracks 3 - 8
Bill Pierce - tenor saxophone
Robert Watson - alt saxophone
Wynton Marsalis - trumpet
James Williams - piano
Charles Fambrough - bass
Art Blakey - drums
Recorded on April 12, 1981 at Davout Studios, Paris.

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