そう言えば、こんな時代もあったなと思い起こされるアルバム。ジャズの行き先が定まらず、クロスオーバーだ、フュージョンだと言い始めた時代。その頃、自分の中ではどうでも良かった。音楽、そしてジャズをカテゴライズするのはリスナーの責任。というより聴き手に任されるべきである。「あれは、ジャズじゃないね」と言っても、ジャズと言うカテゴリーで聴いている人がいれば、その人にとってそれはジャズなのだ。
チック・コリアは、時代に見事に反応してきたピアニストだった。1972年2月に名盤Return To Foreverを録音。それから4年後に本作を録音しているが、ジャズ的要素からはかけ離れて行った。だが、ジャズを起点としたプレイヤーが生み出した音楽であることは間違いない。大事なことは、その後どう継続されていったかということ。結局のところ、瞬間芸だったような気がする。
1. Medieval Overture
2. Sorceress
3. The Romantic Warrior
4. Majestic Dance
5. The Magician
6. Duel Of The Jester And The Tyrant (Part I & Part II)
Chick Corea - Acoustic Piano, Fender Rhodes, Honer Clavinet, Mini Moog, Moog 15, Micromoog, ARP Odyssey, Yamaha organ, Polymoog, Marimba, Percussion
Stanley Clarke - Alembic Bass with Instant Flanger, Piccolo Bass, Acoustic Bass, Bell Tree, Hand Bells
Lenny White - Drums, Timpani, Congas, Timbales, Hand Bells, Snare Drum, Suspended Cymbals, Alarm Clock
Al Di Meola - Electric Guitars, Acoustic Guitar, Soprano Guitar, Hand Bells, Slide Whistle
Recorded in February 1976 at Caribou Ranch, Colorado.