CDは輸入盤2枚組、LPは国内盤3枚組。LPは油井正一氏がライナーノーツを担当し、キース・ジャレット自身が寄せた解説の和訳を掲載している。以下は、その中からの抜粋。1945年5月8日生まれのキースであるから、28歳になった時点での自己分析である。
私は「芸術(Art)」を信奉しない男だ。その意味で私はアーティストではない。私は私が生まれる前に存在した音楽というものならある程度信じる。その意味で多分私自身はミュージシャンとはいえない。私は人生を信じない。しかしこの問題を本当に深く考ええた人なら同じ結論に達するであろう。私は自分で創造出来る男だとは思わない。しかし創造への道は目指しているつもりである。私は創造の神を信ずる。事実このアルバムは、私という媒体を通じて、創造の神から届けられたものである。なし得る限り、俗塵の介入を防ぎ、純粋度を保ったつもりである。こうした作業をした私は何とよばれるべきであろうか。創造の神が私を何と呼んでくださったか、私はおぼえていないのである。
Disc 1
1. Bremen, July 12, 1973 Part I
2. Bremen, July 12, 1973 Part II
Disc 2
1. Lausanne, March 20, 1973
Keith Jarrett - piano