吉田拓郎 / FOREVER YOUNG

全曲、拓郎の作詞作曲。しかし、このアルバムは、「大阪行きは何番ホーム」を聴くためにある。「家を捨てたんじゃなかったのか/今、東京駅に立ち尽くす僕は…」という言葉は、そして、そのイメージが、その頃の時代を映し、今でも色褪せない。

対極にあるのが、この録音の10年前に発表された「なごり雪」。どちらも、起点は「東京」。西の大阪へ行くか、東へ行くイメージかの違いなのだが、背負っている重さが時代背景で異なる。

1. ペニーレインは行かない
2. 旧友再会フォーエバーヤング
3. 大阪行きは何番ホーム
4. 心が届いた
5. Life
6. 気分は未亡人
7. 君が先に背中を
8. 7月26日未明
9. one last night
10. ガラスのワンピース

発売 1984年10月21日

吉田拓郎 / 情熱

拓郎にとっては、きつい時期だったはず。なぜなら、このアルバムに収録された曲は、その後に歌われていない。唯一4曲目のI'm in Loveが、アルバム「One Last Night In つま恋」に入っているだけ。歌を作りためてアルバムを創ったのではなく、アルバムを創るために歌を作った。全曲、拓郎の作詞作曲。ラブソングばかりで、つまらない曲はないものの、心に残る曲もない。

拓郎で育った世代が社会に出て、拓郎を必要としなくなった時代である。だが、そんな世代が50歳前後になって、また拓郎を必要とするようになった。自分のこと。このCDを購入したのは2009年11月。50歳を過ぎてからである。

1. Woo Baby
2. 何処へ
3. 男と女の関係は
4. I'm in Love
5. 情熱
6. SCANDAL
7. 風の時代
8. チェックインブルース
9. 別離
10. 若い人

発売 1983年11月5日

吉田拓郎 / マラソン

Wikipediaでは次のように解説している。「すべての作詞・作曲・編曲を吉田拓郎が担当。全曲の作詞作曲を手がけたのは1970年に発売された1stアルバム〈よしだたくろう 青春の詩〉以来13年ぶり。初めてコンピュータによる打ち込みを取り入れた作品」。

全てが拓郎の作品だとしても、リアルタイムで聴いてこなかったアルバムなので、残念ながら自分の中を素通りする。特に、フォークのようなジャンルは、その時代に聴かないとダメだなと痛感してしまうのだ。

1. あいつの部屋には男がいる
2. お前が欲しいだけ
3. 友と呼べれば
4. KAHALA (5000 KAHALA AVENUE HONOLULU,HAWAII)
5. 今夜も君をこの胸に
6. 愛は誰かのとなりに
7. すぅいーと るーむ ばらっど
8. マラソン

発売 1983年5月21日