Thelonious Monk / Live At The It Club - Complete

1964年10月31日と11月1日のライブ演奏。1982年に2枚組LPで発売されたようだが、かなりの部分にハサミを入れて編集したらしい。モンクのディスコグラフィーによると、アルバムSolo Monkは、64年10月31日と11月2日の録音が中心になって構成されている。日中はピアノソロに集中し、夜はコンボでライブ演奏していたことになる。さすがに、昼と夜で重複する曲はなかった。

以下はCD帯から抜粋。「衝撃の初来日公演の翌年、ロサンゼルスのジャズクラブで行われたセッションを約150分にわたって収録。〈中略〉珠玉の名曲群、臨場感あふれる音質、鮮烈きわまりないパフォーマンスの数々。モンクファンはもちろん、ジャズ入門者にも絶好のお勧め盤」。いやぁ、自分ならば入門者にお勧めできない盤である。相手と不協和音が生じる可能性大。

Disc 1
1. Blue Monk
2. Well, You Needn't
3. 'Round Midnight
4. Rhythm-A-Ning
5. Blues Five Spot
6. Bemsha Swing
7. Evidence
8. Nutty
9. Epistrophy - Theme

Disc 2
1. Straight, No Chaser
2. Teo
3. I'm Getting Sentimental Over You
4. Misterioso
5. Gallop's Gallop
6. Ba-Lue Bolivar Ba-Lues-Are
7. Bright Mississippi
8. Just You, Just Me
9. All The Things You Are
10. Epistrophy - Theme

Charlie Rouse - tenor saxophone
Thelonious Monk - piano
Larry Gales - bass
Ben Riley - drums

Recorded on October 31 and November 1, 1964 at The It Club in Los Angeles, California.

Thelonious Monk / Monk

モンクのアルバムは、きちんと体系化されていない。自分が知らなかったアルバムを見つけると、ディスコグラフィーを眺めながら、所有しているアルバムとダブっていないかを確認している。1964年10月の録音は手元にないことが分かり購入。とにもかくにも、安易なタイトル『モンク』は勘弁してほしい。

で、演奏内容であるが、テナーのチャーリー・ラウズがモンクと見事に同化している。豪放、スピード感、そして緊張感などという軸で評価できる演奏ではない。言わば、「モンク感」とでもいうような感覚。ベース、ドラムを含めた4人がモンクになってしまった。なので、タイトルはMonk's Emotionでどうだろうか。

1. Liza (All The Clouds'll Roll Away)
2. April In Paris [take 6]
3. Children's Songs (That Old Man)
4. I Love You (Sweetheart Of All My Dreams)
5. Just You, Just Me
6. Pannonica [re-take 2]
7. Teo
8. April In Paris [take 1]
9. Pannonica [take 2]
10. Medley: Just You, Just Me / Liza (All The Clouds'll Roll Away)

Charlie Rouse - tenor saxophone (except track 4)
Thelonious Monk - piano
Larry Gales - bass (except track 4)
Ben Riley - drums (except track 4)

Recorded on March 9, 1964 (track 7), October 6, 7 & 8, 1964 (tracks 1-6,8-10).

Thelonious Monk / Live At The 1964 Monterey Jazz Festival

モンタレー・ジャズ・フェスティバル・レコードが2007年に設立され、その第1弾として同年7月にリリースされたのが、マイルスの1963年9月のライブアルバム。そして、翌8月には、モンクの64年9月録音の本作がリリース。それぞれのディスコグラフィーには、未だに掲載されていないアルバムである。

ベースはSteve Swallow(スティーヴ・スワロウ)が参加していて、モンクとの共演はこのライブのみ。ベーシストが誰であろうが、モンクの表現方法は全く変わらない。むしろ、スワロウはベースソロのとき、モンクの楽曲イメージを壊さないよう意識している。そして、岡崎正道氏のライナーノーツによると、Buddy Collette(バディ・コレット)が9人編成のためにラスト2曲のアレンジ譜を書いたそうだ。自分の作品をアレンジして貰ったことに、モンクはかなり気を良くして演奏したに違いない。なお、同日のモンタレーでミンガスは12人編成によるライブを行っている。

1. Blue Monk
2. Evidence
3. Bright Mississippi
4. Rhythm-A-Ning
5. Think Of One
6. Straight, No Chaser

Charlie Rouse - tenor saxophone
Thelonious Monk - piano
Steve Swallow - bass
Ben Riley - drums
Buddy Collette - saxophone, flute (tracks 5,6)
Jack Nimitz - baritone saxophone (tracks 5,6)
Lou Blackburn - trombone (tracks 5,6)
Bobby Bryant - trumpet (tracks 5,6)
Melvin Moore - trumpet (tracks 5,6)

Recorded on September 20, 1964 at the Monterey Jazz Festival.