鈴木勲 / Blue City

2016年8月15日、青春18きっぷで秋田のジャズ喫茶『ロンド』を訪れたとき、このアルバムを流してくれて、何十年か振りに聴いた。大学のジャズ研時代、一年先輩のギタリストが渡辺香津美のフレーズを盛んに練習していたことを思い出した。その先輩が他界してもう何年になるだろう。そんなことを思いながら東北の旅を続けて行った。避けていた訳ではないが、ディスクユニオンで中古LPに出会うことがなく購入できなかったアルバム。『ロンド』の訪問をきっかけにして、その後すぐに購入。香津美を聴きながら先輩のギターの指使いが思い浮かんだことを思い出す。

紙ジャケのライナーノーツには、いソノてルヲ氏と内田修氏の解説が載っているのだが、あまりも字が小さくて読む気になれない。作り手はLPを再現しようとしたのだろうが、購入者のことを全く考えていない。

1. Body And Soul
2. 45th Street - At 8th Avenue -
3. Play Fiddle Play
4. Blue City

渡辺香津美 - guitar
菅野邦彦 - piano
鈴木勲 - cello, bass
井野信義 - bass
小原哲次郎 - drums

Recorded on March 4,1974 at Aoi Studio, Tokyo.

鈴木勲 / Blow Up

学生の頃、所有のLPでよく聴いたアルバム。鈴木勲のベースはうまいなぁと感じていたが、心を揺さぶられる気持ちにはならなかった。ミンガスのような主張がないといったところか…。CDを購入し改めて聴き直したが、彼にのめり込まなかった理由が分かった。アルバムタイトル曲Blow Upは躍動感があってワクワクする。しかし、そこまで。インタープレイがあまりなく、曲の終り方も中途半端。ジャズに限らないが、テクニックだけでは本物になれない。

CDの帯にはこうあった。「最強メンバーによる好演奏、洗練されたジャケットデザイン、オーディオファンも認める高音質と三拍子揃った、TBMレーベルの代表作品かつ日本ジャズ史上の宝物。(塙耕記)」。このアルバムの本質を全く捉えていない。ジャケットは大事である。音質がいいに越したことはない。だが、ジャズを語る時の重要な要素にはなり得ない。自分で語った「好演奏」を分析しなければ、ジャズを語る資格なし。つまり、「好演奏」ではあるが「名演奏」ではないアルバムなのだ。

1. Aqua Marine
2. Everything Happens To me
3. Blow Up
4. Like It Is
5. I Can't Get Started
6. Low Flight

菅野邦彦 / Kunihiko Sugano - piano, electric piano
鈴木勲 / Isao Suzuki - bass, cello
水橋孝 / Takashi Mizuhashi - bass
ジョージ大塚 / George Otsuka - drums

Recorded on March 29 & 30, 1973 at Aoi Studio, Tokyo.

ザ・スパイダース / ザ・スパイダース物語

1965年5月発売の「フリ・フリ」から、70年9月発売の「エレクトリックおばあちゃん」まで全18曲。東京オリンピック翌年から大阪万博閉幕まで。グループサウンズの時代、あの時君は若かった。

1. フリ・フリ
2. ノー・ノー・ボーイ
3. サマー・ガール
4. 夕陽が泣いている
5. なんとなくなんとなく
6. 太陽の翼
7. 風が泣いている
8. いつまでもどこまでも
9. バン・バン・バン
10. あの時君は若かった
11. 真珠の涙
12. 黒ゆりの詩(うた)
13. ガラスの聖女
14. 風はいい奴
15. 涙の日曜日
16. 夜明けの二人
17. ふたりは今
18. エレクトリックおばあちゃん

田邊昭知 - リーダー、ドラムス
加藤充 - ベース
かまやつひろし - ギター、ボーカル
大野克夫 - キーボード、スチール・ギター
井上孝之 - ギター、ボーカル
堺正章 - ボーカル、タンバリン、フルート
井上順 - ボーカル、タンバリン、パーカッション

発売 1989年5月25日