Ornette Coleman / Tomorrow Is The Question!

コールマンはデビューアルバムSomething Else!!!!でピアノを使ったが、このセカンドアルバムTomorrow Is The Question!ではピアノを排除。その後、例外的なセッションを除いてピアノを使うことはなかった。Red Mitchell(レッド・ミッチェル)のベース、Shelly Manne(シェリー・マン)のドラムに関しては、このアルバムをプロデュースしたコンテンポラリー・レコードの創設者Lester Koenig(レスター・ケーニッヒ)が配置したと思われる。アルバムは1959年1月、2月、3月の3回のセッションで構成されているが、3月のセッションではベースがPercy Heath(パーシー・ヒース)に交代。これは、コールマンによる提案だったのだろう。

結局のところ、バックの3人の先輩達とは、コールマンは相性が悪かった。コールマンとDon Cherry(ドン・チェリー)による自由な発想を阻害はしないものの、決して煽るようなバックをしてもらえなかった。コールマンのディスコグラフィーを見れば、この3人とは二度とセッションを行なっていないことから、容易に想像できる。タイトル通り「明日が問題!」だったのである。

1. Tomorrow Is The Question!
2. Tears Inside
3. Mind And Time
4. Compassion
5. Giggin'
6. Rejoicing
7. Lorraine
8. Turnaround
9. Endless

Ornette Coleman - alto saxophone, soprano saxophone
Don Cherry - trumpet
Percy Heath - bass (tracks 1-6)
Red Mitchell - bass (tracks 7-9)
Shelly Manne - drums

Track 7
Recorded on January 16, 1959 at Contemporary's Studio, LA.

Tracks 8 & 9
Recorded on February 23, 1959 at Contemporary's Studio, LA.

Tracks 1 - 6
Recorded on March 9 & 10, 1959 at Contemporary's Studio, LA.

Ornette Coleman / Something Else!!!!

オーネット・コールマンのデビューアルバム。1958年、この録音の時点で、すでにコールマン節は確立されている。例えば、マイルスはマイルスのジャズを、コルトレーンはコルトレーンのジャズを創り上げるため、自己研鑽を積み重ね、それを確立してきた。だが、コールマンは初めからコールマンだった。

アルバムに収められた9曲。全てコールマン作で、歯切れよく演奏している。恐らく、入念なスコアがあったのではないだろうか。そんなスコアを用いて、どれだけ自由な演奏ができるかという実験的な試み。タイトルSomething Elseのあとにビックリマークを4本並べたのは、コールマン自身が自己表現できたという証(あかし)なのだろう。

1. Invisible
2. The Blessing
3. Jayne
4. Chippie
5. The Disguise
6. Angel Voice
7. Alpha
8. When Will The Blues Leave?
9. The Sphinx

Don Cherry - cornet
Ornette Coleman - alto saxophone
Walter Norris - piano
Don Payne - bass
Billy Higgins - drums

Recorded on February 10 & 22 and March 24, 1958 in Los Angeles, CA.

Oliver Nelson / The Blues And The Abstract Truth

油井正一氏のLPライナーノーツから抜粋。「ブルースの真実(本アルバムの邦題)は、12小節ブルースベッタリのアルバムではない。ブルースを核として、パーカー以降のジャズの発展段階のすべてが(このあと60年代を支配することになったフリージャズの要素までもが)盛りこまれた総決算になっているところが重要なのである」。

こう書かれてしまったら、自分は何も書くことがない。少しだけ補足させてもらうならば、ジャズをある程度聴き込んだ人にしか、このアルバムの価値は分からないということだ。なぜなら、油井氏が述べているように「総決算」なのだから。つまり、ある期間の決着を付けることと言い換えれば、年代を追って聴くことが必要となる。決着を付けたメンバーが凄い。

CDのジャケットはLPと異なる・・・と思ったが、CDとLP、国内盤と輸入盤に関係なく、2種類のジャケットがあることが判明。何故、こんなことになってしまったのか。ジャケットに関しては、決着が付いていない。

1. Stolen Moments
2. Hoe-Down
3. Cascades
4. Yearnin'
5. Butch And Butch
6. Teenie's Blues

Oliver Nelson - alto saxophone, tenor saxophone
Eric Dolphy - flute, alto saxophone
George Barrow - baritone saxophone
Freddie Hubbard - trumpet
Bill Evans - piano
Paul Chambers - bass
Roy Haynes - drums

Recorded on February 23, 1961 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.