Michael Brecker / Cityscape

四谷ジャズ喫茶『いーぐる』店主の後藤雅洋氏は、自身の著書『一生モノのジャズ名盤500』の中で「ブレッカー嫌いにこそ聴いてもらいたい」と、このアルバムを評している。まるで自分の事を言われているようで、しかも新品を1,000円で見つけたので6年前に購入した。ジャズ研の学生時代は、フュージョン嫌いでマイケル・ブレッカーを遠ざけていた。CD帯には次のようにある。

「テナーサックスのマスターであるマイケル・ブレッカーが、流麗なアレンジに最高の魅力を発揮するクラウス・オガーマンと繰りひろげた壮大なコラボレーション。そしてプロデューサー、トミー・リピューマの完璧なサウンド作り。あたかも画家がキャンパスに描いてゆくように、大都会のさまざまな表情が美しいトーン・ポエムとなって表出されてゆく。シリアスであるとともに、たっぷりと情感の込められている作品」。確かに悪くないアルバムなのだが、「完璧なサウンド」が自分にはしっくりこない。まぁ、ジャズとして聴いてしまうからなのだろう。

1. Cityscape
2. Habanera
3. Nightwings
4. In The Presence And Absence Of Each Other (Part 1)
5. In The Presence And Absence Of Each Other (Part 2)
6. In The Presence And Absence Of Each Other (Part 3)

Michael Brecker - saxophone
John Tropea - guitar (track 2)
Buzzy Feiten - guitar (track 4)
Eddie Gomez - bass (tracks 1,3)
Marcus Miller - bass (tracks 2,4-6)
Warren Bernhardt - keyboards
Steve Gadd - drums
Paulinho Da Costa - percussion (tracks 2,4)

Recorded on January 4 - 8, 1982 in at The Power Station and Media Sound Recording Studios, NYC.

Mel Torme / At The Crescendo

男性ジャズボーカリストのアルバムは、ほんの少ししか所有していない。ナット・キング・コール、フランク・シナトラ、ルイ・アームストロング。なぜか、男性ジャズ・ボーカルとなると敬遠してきた。特に理由はないので、食べず嫌いだったと思う。

四谷のジャズ喫茶『いーぐる』店主・後藤雅洋氏の著書『一生モノのジャズ名盤500』を読んで、メル・トーメのアルバムを購入。いやぁ、悪くない。ちょっとハマってしまうかもしれない。。CD帯から。「若き日のメル・トーメがハリウッドのクラブ、クレッセンドでマーティー・ペイチ等をバックに披露した素晴らしいライブを収録した彼の代表作として有名な人気作品」。

1. It's Only A Paper Moon
2. What Is This Thing Called Love?
3. One For My Baby (One More For The Road)
4. Love Is Just A Bug
5. A Nightingale Sang In Berkeley Square
6. Autumn Leaves
7. Just One Of Those Things
8. The Boy Next Door
9. Lover, Come Back To Me
10. Looking At You
11. The Tender Trap
12. I'm Beginning To See The Light

Mel Torme - vocals
Don Fagerquist - trumpet
Larry Bunker - vibraphone
Marty Paich - piano, arranger
Max Bennett - double bass
Mel Lewis - drums

Recorded on February 22, 1957 at The Crescendo nightclub, Los Angeles.

McCoy Tyner / McCoy Tyner With Stanley Clarke And Al Foster

最近、このアルバムの存在をネット上で偶然に最近見つけ、マッコイ・タイナー、スタンリー・クラーク、アル・フォスターによるトリオならば聴いてみようと購入。現時点では、マッコイのディスコグラフィーには掲載されていないので、忘れ去られた一枚とも言える。その理由は2つある。

まず、メンバーをアルバムのタイトルしただけで、明確なコンセプトが感じられない。そして、TELARCというマイナーなレーベルからのリリース。クラッシク音楽からスタートし、デジタル録音が売りのレーベル。本作のジャケット内には、録音機材の情報が詳しく記載されている。全11曲、65分35秒。音は最高だし、演奏も申し分ない。だが、いま一つ迫力に欠ける。デジタル録音することが目的だった感じがするのだ。マッコイ作I Want To Tell You 'Bout Thatは、エレキベースとウッドベースの2バージョンを収録していることからも、そんな気がする。

1. Trane-Like
2. Once Upon A Time
3. Never Let Me Go
4. I Want To Tell You 'Bout That [Electric Bass Version]
5. Will You Still Be Mine
6. Goin' Way Blues
7. In The Tradition Of
8. The Night Has A Thousand Eyes
9. Carriba
10. Memories
11. I Want To Tell You 'Bout That [Acoustic Bass Version]

McCoy Tyner - piano
Stanley Clarke - bass
Al Foster - drums

Recorded on April 27 & 28, 1999 at Clinton Recording Studio "B", NYC.