ピアノとベースのデュオ。インタープレイという言葉からは、デュオではないもののビル・エバンスとスコット・ラファロの数々の名演が思い浮かぶが、本作ではさらに一歩進んだ奥深さを感じる。チャーリー・ヘイデンのベースは、決して主役を演じようとしない。あくまでも脇役に徹する姿勢。一方のラファロは、ピアノの隙間に入り込むタイミングを常に計っている。良いか悪いかではなく、どちらもジャズマン、そして役者なのである。
決定的な違いは、数え切れないくらいの場数を踏んできたヘイデンの大局観。インタープレイ、時には演奏相手との一騎打ち。ヘイデンは、キース・ジャレットとどれだけ寄り添えるか、溶け合えるかしか考えていなかったはずだ。そして、キースも同じ気持ち。プロデューサーはマンフレート・アイヒャーとキース自身。溶け合って放たれたのはJasmine(ジャスミン)の香り。
1. For All We Know
2. Where Can I Go Without You
3. No Moon At All
4. One Day I'll Fly Away
5. Intro - I'm Gonna Laugh You Right Out Of My Life
6. Body And Soul
7. Goodbye
8. Don't Ever Leave Me
Keith Jarrett - piano
Charlie Haden - bass
Recorded on March 24 & 25, 2007 at Cavelight Studio, NJ.