Keith Jarrett / Creation

所有する輸入盤CDには、録音データ以外の記載は一切なし。写真もイラストもなく、「静かに聴け!」と語っているような感じだ。録音は2014年4月から7月。発売は15年5月で、それと同時にキースは70歳を迎えた。

4月末から5月初めの東京、6月のトロント、7月のパリとローマでのライブ演奏。力強さとフォーク調のインプロビゼーションは影を潜めていて、アルバムでは曲順を何故かシャッフルしている。アルバムという作品としての一つの流れを作りたかったのだろう。70歳に近づいても、アルバムにこだわりを持つキース。プロデューサーは、マンフレート・アイヒャーではなくキース自身なのだ。

1. PART I: Toronto, Roy Thomson Hall, June 25
2. PART II: Tokyo, Kioi Hall, May 9
3. PART III: Paris, Salle Pleyel, July 4
4. PART IV: Rome, Auditorium Parco della Musica, July 11
5. PART V: Tokyo, Kioi Hall, May 9
6. PART VI: Tokyo, Orchard Hall, May 6
7. PART VII: Rome, Auditorium Parco della Musica, July 11
8. PART VIII: Rome, Auditorium Parco della Musica, July 11
9. PART IX: Tokyo, Orchard Hall, April 30

Keith Jarrett - piano

Recorded in April 30 - July 11, 2014.

Keith Jarrett / Testament

2008年11月26日のパリ、12月1日のロンドンでのソロ。3枚組CD。キースの3枚組LPと言えば、1973年のソロ・コンサート。それから35年。本作はキース自身がプロデュースし、長文の解説を掲載。Google翻訳の力を借りたが、伝えたい全体の主旨がわからない。その中でも、気になる文章を発見し意訳を試みた。

「妻が自分から去って以来、最初のソロ。非常に傷つきやすい感情的な状態で、良い音楽にならないだろうと思った。でも、それを問題にはできなかった。やらなければならなかったんだ。すべてを短い期間でまとめ、荷造りとツーリングの助けが必要だった(前向きなれない身体的な病気、加えてストレス、そして圧倒的な空虚さ)。だが、今、後ろ向きになったら、永遠に後退することになるだろうと思い決心したんだ」。

Disc 1 - Salle Pleyel, Paris
1. Part I
2. Part II
3. Part III
4. Part IV
5. Part V
6. Part VI
7. Part VII
8. Part VIII

Disc 2 - Royal Festival Hall, London
1. Part I
2. Part II
3. Part III
4. Part IV
5. Part V
6. Part VI

Disc 3 - Royal Festival Hall, London
1. Part VII
2. Part VIII
3. Part IX
4. Part X
5. Part XI
6. Part XII

Keith Jarrett - piano

Disc 1
Recorded on November 26, 2008 in Paris.

Disc 2 & 3
Recorded on December 1, 2008 in London.

Keith Jarrett / Last Dance

キース・ジャレットとチャーリー・ヘイデンのデュオ。アルバムJasmineと同日(2007年3月24日と25日)の録音で、Jasmineは3年後10年5月、本作は7年後14年6月のリリース。アルバム化に3年も要したことを不思議に思うが、7年となると呆れてしまう。ECMレーベル、その中心人物であるマンフレート・アイヒャーの行動には不可解な事が多い。ジャズに限らず、あらゆる音楽、すべての芸術は、世に公表して価値判断される。ところが、ECMは世に出すタイミングをときには無視する。いや、敢えて策略的にそうしているとも受け取れる。さらには、ジャケットをあっさりと手抜きするのだ。

出典不明ではあるものの、キースが「前作Jasmineが好きだった人には必ず気に入っていただける作品。僕たち2人が一緒に演奏すると、まるで2人が歌っているようなんだ」と語った情報をネットから得た。その頃、ヘイデンは闘病生活にあり、リリース直後の14年7月11日に76歳で他界。本作はヘイデンの追悼盤ではなく、あくまでもJasmine Vol.2という位置付けになる。それなのに、タイトルをLast Danceとしたのは、キースはヘイデンの死を予期していたのだろう。ちなみに、7曲目Where Can I Go Without Youと9曲目Goodbyeは、Jasmineからの別テイク。やはり、Vol.2である。

1. My Old Flame
2. My Ship
3. 'Round Midnight
4. Dance Of The Infidels
5. It Might As Well Be Spring
6. Everything Happens To Me
7. Where Can I Go Without You
8. Every Time We Say Goodbye
9. Goodbye

Keith Jarrett - piano
Charlie Haden - double-bass

Recorded on March 24 & 25, 2007 at Cavelight Studio (Keith Jarrett's home studio), NJ.