Jackie McLean / Swing, Swang, Swingin'

Ira Gitler(アイラ・ギトラー)による英文ライナーノーツの最後には、こう書かれている。As Alfred Lion said, "They came, swung and they split, so we called the album, Swing, Swang, Swingin'." They came and swung all right but before they split, Jackie and his associates did more than just swing - the made some real "love" music.

「彼らはやって来て、スイングし、そして別れた。だから、このアルバムを〈スイング、スワング、スインギン〉にしたとアルフレッド・ライオンは言っている。そうだろうけど、ジャッキーと仲間達はただスイングするだけじゃなく、本当に愛すべき音楽を作ったのだ」。ギトラーは、スイングの単純な三段活用によるタイトルに釘を刺している。

1. What's New
2. Let's Face The Music And Dance
3. Stablemates
4. I Remember You
5. I Love You
6. I'll Take Romance
7. 116th And Lenox

Jackie McLean - alto saxophone
Walter Bishop Jr. - piano
Jimmy Garrison - bass
Art Taylor - drums

Recorded on October 20, 1959 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.

Jackie McLean / New Soil

New Soil ー 直訳すれば「新しい土」。だが、ここでは「新天地」と訳したい。マクリーンにとって、ブルーノートでの最初の吹込みである。残念ながら「名曲」と呼べるものが収録されてはいないが、プレスティッジからブルーノートへ移り、新たな気持ちでの心意気を感じる。全5曲中の最初の2曲がマクリーン、残り3曲がウォルター・デイビスの作品である。

当時、マクリーンは28歳になる手前。環境が変わったことによって、躍進の第一歩を踏み出せたのだろう。なお、ラストDavis Cupの曲名は、本作の録音からちょうど3か月後に、デイビスの初リーダーアルバムのタイトルとなった。

1. Hip Strut
2. Minor Apprehension
3. Greasy
4. Sweet Cakes
5. Davis Cup

Jackie McLean - alto saxophone
Donald Byrd - trumpet
Walter Davis Jr. - piano
Paul Chambers - bass
Pete La Roca - drums

Recorded on May 2, 1959 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.

Jackie McLean / A Long Drink Of The Blues

とてもリラックスした雰囲気のアルバムなのに、なぜに思いつめた様子のジャッキー・マクリーンの写真をジャケットに使ったのか。アルバムを購入するかどうかの最後の決め手はジャケットにある。このジャケットは最低に近い。ジャズマンって、かっこよくないとイカンのだ。所有するマクリーンのアルバムジャケットを並べて見ても最悪。

ジャケットはまぁよしとしても、配曲に問題あり。タイトル曲A Long Drink Of The Bluesはtake 1とtake 2が収録されているが、take 1は入り方を間違えた2分18秒の音源。アルバムはいきなり失敗音源、というかメンバー同士の話し合いから始まるのだ。take 2に期待すると、マクリーンはテナーサックスで登場。マクリーンのテナーは極めて珍しい。どうしてアルトを吹かなかったのか。セッションが始まるまで飲み続けていて、急に浮気をしたくなったということだろうか。浮気の時間は20分45秒である。

1. A Long Drink Of The Blues [take 1] false start
2. A Long Drink Of The Blues [take 2]
3. Embraceable You
4. I Cover The Waterfront
5. These Foolish Things (Remind Me Of You)

Tracks 1 & 2
Jackie McLean - tenor saxophone
Webster Young - trumpet
Curtis Fuller - trombone
Gil Coggins - piano
Paul Chambers - bass
Louis Hayes - drums
Recorded on August 30, 1957 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.

Tracks 3, 4 & 5
Jackie McLean - alto saxophone
Webster Young - trumpet
Mal Waldron - piano
Arthur Phipps - bass
Art Taylor - drums
Recorded on February 15, 1957 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.