The Doors / Light My Fire

2000年7月12日付けで、大鷹俊一氏がライナーノーツにこう書いている。「・・・その激しさと静寂、残虐なまでの攻撃性と、スタート地点にしてすでに淵に亀裂が入ったナイーブさの同居が魅力だ。身体の奥底から沸き起こってくる衝動と繰り返される相克が、言葉とバンドの演奏、絶妙にポップな楽曲と絶妙に絡み合い、彼らにしか作り得なかった世界を産み落としていく」。

確かにデビュー作としては、自らを破壊してしまうような不安定さを感じる。しかしながら、自分にとっては、リアルタイムで聴いたLight My Fire(ハートに火をつけて)がドアーズの全てだった。中学2年生の頃、ドアーズというグループ名に不思議な感覚があった。そして、ラジオから流れてくる「ハートに火をつけて」が、なんとなく自分を背伸びさせる気がしたのだ。

1. Break On Through (To The Other Side)
2. Soul Kitchen
3. The Crystal Ship
4. Twentieth Century Fox
5. Alabama Song (Whisky Bar)
6. Light My Fire
7. Back Door Man
8. I Looked At You
9. End Of The Night
10. Take It As It Comes
11. The End

Jim Morrison - lead vocals
Ray Manzarek - Vox Continental, keyboard bass
Robby Krieger - electric guitar
John Densmore - drums

Recorded in August 1966.

Duke Pearson / How Insensitive

1969年4月と5月の3回のセッションで、多数のミュージシャンが参加。レーベルはブルーノート。前半はゴスペル要素、後半はボサノバ。大胆にボーカルを多く取り入れている。つまり、ジャズピアニストではなく、プロデューサーとしてのデューク・ピアソンのアルバム。このアルバムを手に入れた理由を思い出せない。何かのレビューを読んで気になったのだろう。自分のライブラリーとしては異色の一枚。

ピアソンはなぜにボーカル中心のアルバムを企画したのか。その後、70年代に入り僅かなアルバムに参加して、プツリと音楽活動をやめてしまう。そして、80年8月4日に他界。彼の遺作となったアルバムではないものの、当時のジャズ界に一石を投じたのではないだろうか。そんなことをジャケットの写真が物語っている。

1. Stella By Starlight
2. Clara
3. Give Me Your Love
4. Cristo Redentor
5. Little Song
6. How Insensitive
7. Sandalia Dela
8. My Love Waits (O Meu Amor Espera)
9. Tears
10. Lamento

Duke Pearson - piano, electric piano, arranger
Al Gafa - guitar (tracks 1-6,8)
Dorio Ferreira - guitar, percussion (tracks 7,9,10)
Bob Cranshaw - bass (tracks 1-6,8)
Bebeto Jose Souza - bass (tracks 7,9,10)
Mickey Roker - drums
Airto Moreira - percussion
Andy Bey - lead vocals (track 2), vocals (1,3-6,8)
Flora Purim - lead vocals (tracks 7,9,10)
The New York Group Singers' Big Band - vocals (tracks 1-6,8)
Jack Manno - conductor

Tracks 1, 3, 4 & 5
Recorded on April 11, 1969 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.

Tracks 2, 6 & 8
Recorded on April 14, 1969 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.

Tracks 7, 9 & 10
Recorded on May 5, 1969 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.

Duke Pearson / Wahoo!

デューク・ピアソンはピアニストでありながら、1960年代の20歳後半からはプロデューサーとしてブルーノート・レコードで活躍した。いわゆる二足の草鞋である。プレイング・マネージャーと言っても良いかもしれない。このアルバムを構成する全6曲が、一つのつながりを持っている。組曲という訳ではないが、流れを作っている感じ。

ラスト曲のFly Little Bird Flyはドナルド・バードの作品で、それ以外はピアソン作。3曲目を除いてフロント3管だが、無駄な厚みを感じない。つまり、自己主張よりもアンサンブル重視なのである。ここに、ピアソンの腕前が発揮されている。日本人好みのアルバムと言えるだろう。ところで、Wahoo!の意味は?「和風」かも知れない。

1. Amanda
2. Bedouin
3. Farewell Machelle
4. Wahoo
5. ESP (Extrasensory Perception)
6. Fly Little Bird Fly

Joe Henderson - tenor saxophone (except track 3)
James Spaulding - alto saxophone, flute (except track 3)
Donald Byrd - trumpet (except track 3)
Duke Pearson - piano
Bob Cranshaw - bass
Mickey Roker - drums

Recorded on November 21, 1964 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.