Cecil Taylor / Looking Ahead!

テイラーのデビューアルバムJazz Advanceに続く2作目のスタジオ録音。この時点で、テイラーの音楽の方向性は確立してしまったようだ。ちなみに、2つのスタジオアルバムの間に、1957年7月のニューポート・ジャズ・フェスティバルのライブアルバムがある。

ピアノ、ヴァイブ、ベース、ドラムという楽器編成。この編成ですぐに思い付くのはModern Jazz Quartetだが、まったく印象が異なる。MJQはピアノとヴァイブのインタープレイがサウンドの骨格。このアルバムLooking Ahead!は、ピアノとヴァイブの競演でもなく共演でもない。どちらも、まさしく前を向いて自己陶酔している感じだ。

1. Luyah! The Glorious Step
2. African Violets
3. Of What
4. Wallering
5. Toll
6. Excursion On A Wobbly Rail

Cecil Taylor -piano
Earl Griffith - vibraphone (except track 3)
Buell Neidlinger - bass
Denis Charles - drums

Recorded on June 9, 1958 at Nola's Penthouse Sound Studios, NYC.

Cecil Taylor / Jazz Advance

テイラーのデビューアルバム。幻のレーベルTransition Recordsからリリースされた。その後、Blue Noteから再販。録音当時、テイラーは27歳。Steve LacyとDennis Charlesが22才。Buell Neidlingerは19才か20才。モンクの作品Bemsha Swingでスタート。後半にはピアノソロでYou'd Be So Nice To Come Homeを配置。数あるYou'd Be So ...の演奏の中でも最左翼に位置するだろう。この1曲だけでも十分に価値のあるアルバム。

演奏全体は荒削りではあるものの、怖くなるぐらいのポテンシャルを感じる。若さと音楽のエネルギー。感電するぐらいだ。CD化でSweet And Lovelyがラストに加わった。なお、録音日は1955年12月10日と56年9月14日の2つのデータが存在する。

1. Bemsha Swing
2. Charge 'Em Blues
3. Azure
4. Song
5. You'd Be So Nice To Come Home
6. Rick Kick Shaw
7. Sweet And Lovely

Steve Lacy - soprano saxophone
Cecil Taylor - piano
Buell Neidlinger - bass
Dennis Charles - drums

Recorded on December 10, 1955 (or September 14, 1956) in Boston, MA.