Cannonball Adderley / Mercy, Mercy, Mercy!

サブタイトルにはLive at "The Club"とあるが、観客を入れてのスタジオ録音。Wikipediaによると、そのクラブのマネージャーとキャノンボール・アダレイが友人だったため、アダレイは無償で宣伝をしたとあった。スタジオの観客が乗りに乗っているのも、アダレイから「クラブの雰囲気を出してくれ!」と願い出たのではないだろうか。さらには、オープンバーも備えたスタジオとのことで、観客は一杯気分だったに違いない。

ある意味、仕組んだ形での録音だったようだが、純粋に楽しめるアルバムである。1967年のグラミー賞を受賞している。人生はFunでいいし、日々の暮らしはGamesなのかも知れない。それでも、Mercy, Mercy, Mercyと感謝の気持ちは大事だろう。

1. Introduction - Fun
2. Games
3. Mercy, Mercy, Mercy
4. Sticks
5. Hippodelphia
6. Sack O' Woe

Cannonball Adderley - alto saxophone
Nat Adderley - cornet
Joe Zawinul - piano, Wurlitzer electric piano
Victor Gaskin - bass
Roy McCurdy - drums

Recorded on October 20, 1966 at Capitol, Los Angeles.

Cannonball Adderley / Cannonball's Bossa Nova

CD帯から抜粋。「ハードバップ、そしてファンキー・アルトの巨人キャノンボール・アダレイが、ボサノバ・ブームの最中に録音したジャズ・ボッサの名作。若き日のセルジオ・メンデス率いるボサ・リオ・セクステットとの共演盤」。名作かどうかは別として、キャノンボールのディスコグラフィーを見ると、彼がボサノバ曲を中心に吹き込んだのは、この1枚だけのようだ。プロデューサーのオリン・キープニュースが、売れるアルバム、時代に乗ったアルバムを企画したことに間違いはない。

録音はニューヨーク。キャノンボールが本気でボサノバに挑戦しようとすれば、本場のブラジルに乗り込んだはずだ。ジャケットは、コルコバードの丘から見下ろしたリオ・デ・ジャネイロ。もっと手前に引けば、高さ30mのキリスト像がそびえ立つ。その像を入れなかったということは、宗教的意味合いを排したという事なのだろうか。キャノンボールの一発芸的なアルバム。

1. Clouds
2. Minha Saudade
3. Corcovado
4. Batida Diferente
5. Joyce's Sambas
6. Groovy Sambas
7. O Amor Em Paz (Once I Loved)
8. Sambop

Cannonball Adderley - alto saxophone
Paulo Moura - alto saxophone
Pedro Paulo - trumpet
Sergio Mendes - piano
Durval Ferreira - guitar
Octavio Bailly, Jr. - bass
Dom Um Romao - drums

Recorded on December 7, 10 & 11, 1962 in NYC.

Cannonball Adderley / Complete Live In Tokyo 1963

1963年7月、キャノンボール・アダレイの初来日公演。メンバーはナット・アダレイ、ジョー・ザヴィヌル、サム・ジョーンズ、ルイス・ヘインズ。そして、マルチリード奏者のYusef Lateef(ユセフ・ラティーフ)まで連れて来て、フロント3管のセクステット。所有アルバムの中では、ラティーフはミンガスPREBIRDでエリック・ドルフィーと共に参加している。

輸入盤CDのライナーノーツはLawrence Steelが担当(2015年付け)。オリン・キープニュースのレビューを引き合いに出している。「日本の観客は演奏の進行に従い、アメリカの群衆のように大声で叫ぶようなことはない。ソロの間は静かにしているが、その終わりには打って変わって爆発。そして、コンサートの後には彼らのサインをもらうために列に並ぶんだ。サム・ジョーンズは、まるで映画スターになったようだと知らせてくれた」。来日し映画スター扱いされた6人組。2枚組全19曲は当然ながら熱演。ところで、ボビー・ティモンズ作のThis HereがDis Hereとジャケットには表記され、キープニュースもDisと書いている。この曲は、59年10月録音のアルバムCannonball San Franciscoにも収録。This Hereである。

Disc 1
1. The Jive Samba
2. Bohemia After Dark
3. Work Song
4. Angel Eyes
5. Easy To Love
6. P Bouk
7. Dizzy's Business
8. Dis Here (This Here)
9. Primitivo
10. Work Song #2

Disc 2
1. Autumn Leaves
2. The Weaver
3. Bohemia After Dark #2
4. Nippon Soul
5. Brother John
6. Come Sunday
7. Tengo Tango
8. Easy To Love #2
9. The Jive Samba #2

Cannonball Adderley - alto saxophone
Nat Adderley - cornet
Yusef Lateef - tenor saxophone, flute, oboe
Joe Zawinul - piano
Sam Jones - bass
Louis Hayes - drums

All tracks recorded live in Tokyo, Japan.
Disc 1, tracks 1 - 6: July 7, 1963, NTV Studios.
Disc 1, tracks 7 - 10: July 9, 1963, Koseinenkin Hall.
Disc 2, tracks 1 - 3: July 14, 1963, Sankei Hall.
Disc 2, tracks 4 - 9: July 15, 1963, Sankei Hall.