スイングジャーナル 1971年10月号

表紙はファラオ・サンダース。ウェザー・リポートの取材記事などがあり興味深い号。この頃は常に括弧書きで「天気予報」と記されていた。無理して翻訳しなくてもいいのだが。それ以上に興味を引くのはキース・ジャレットの1971年7月8日の録音風景。チャーリー・ヘイデン、ポール・モチアンをコアにしてデューイ・レッドマンも加わっている。キースはソプラノも吹き、この当時から多才振りを発揮。

この時の録音はThe Mourning Of A Star(邦題:流星)として発表されたが、デューイ・レッドマンのクレジットはない。彼としては、相当に悔しかったと思う。だが、半年後に録音された2枚組アルバムExpectationsで見事にリベンジ。

スイングジャーナル 1971年9月号

サッチモを追悼する特集号となった。それはそのはず、異論をはさむ余地はない。そんな中で、この時代の新たなジャズの息吹を感じる記事を発見。

渡辺貞夫、菊池雅章、富樫雅彦、ゲイリー・ピーコック、村上寛によるスタジオ録音。一度は聞いてみたいと思いアマゾンで検索。なんと新品で12,000円以上、中古でも6,000円。今の時代、幻の名盤でもないだろう。安価でとは言わないものの、適切な価格でジャズの音源を普及してもらいたい。それが、これからのジャズにつながる可能性は十分にあると思う。

スイングジャーナル 1971年8月号

表紙はニーナ・シモン。ルイ・アームストロング逝く!! 野口久光氏が「サッチモを悼んで」というタイトルで書いている。その締めくくりは、「私はジャズがさらにアームストロングの思想と精神を受けついで生きつづけることを信じたい」。この記事からちょうど50年なった。さて、今は野口氏が望んだジャズの状況であろうか。