スイングジャーナル 2007年1月号

ソニー・ロリンズ完全復活!とあるが、表紙のロリンズの目は虚ろ。残念ながら、ロリンズは原点回帰しただけだったと思っている。コルトレーンは遥か彼方まで疾走し、ロリンズはトラックを周回。どちらがいいとか悪いとかではない。自分なりの完成形をどこに描いたかの違いだろう。

ジャズ名曲名演決定盤は、ビル・エバンス。My Romance, Waltz for Debby, Autumn Leaves, Nardis, How My Heart Singsの5曲。今更なぁ、という感じ。この手の原稿ならば、自分で書けると思ってしまった。スイングジャーナルが、過去のジャズの遺産に頼らざるを得なかったことが分かる。ジャーナルの問題ではなく、ジャズの衰退を垣間見る2007年のスタート。

スイングジャーナル 1971年11月号

世界のジャズ・ニュースで「ディジー・ガレスピー大統領出馬を断念」という記事を見つけた。つまり、ニクソンと闘おうという意思があった訳だ。

まぁそれはさておいて、オーディオ懸賞論文というコーナーがあった。「オーディオ」なる言葉も死語に近いが、1970年代初めはアナログの再生が高価な趣味の一つであった。その心意気やプロセスを文章にするというのは、さすがに時が経ったという感じ。