スイングジャーナル 2007年4月号

山下洋輔が師と仰ぐセシル・テイラーとのデュオ・コンサートの記事。もう10年前の出来事である。当時、瞬間的に聴きたいと思ったことを覚えている。だが、思い留まった。極めて近い流儀のピアニストのデュオを聴いて何になるんだろうかと。

ジャズという音楽は、違う流儀の闘いとも言える。ヨースケにとっては念願のデュオ・コンサートだったのだろう。だが、見方を変えれば学芸会。互いに武器は持っていても、押して引いての演技にしかならないのだ。ということは、人に聴かせるジャズではない。

スイングジャーナル 2007年3月号

ブログにアルバムを書くのと、雑誌を書くのでは全く異なる。アルバムの場合、それが録音されたジャズの時代を振り返り自分の糧にする。雑誌は、大半がリアルタイムで購入しているので自分を振り返る。

この2007年3月号では安富祖貴子。アルバム『魂/Kon』と出会えたことは、大きな収穫だった。以来、彼女のアルバムはリアルタイムで購入してきた。だけど、彼女のライブはまだ体験できていない。彼女のホームページには、最新のライブ情報が記載されていないので追っかけようがない。ちょっと気になる。音楽事務所とうまくいっていないのではないかと。

スイングジャーナル 2007年2月号

ちょうど10年前。第32回南里文雄賞を小曽根真が受賞した。当時、なんとなく違和感があった。そもそも、日本のジャズ界の発展・育成に寄与したミュージシャンに与える賞であった。小曽根がその32番目ということである。

例えば、渡辺文男や板橋文夫は受賞していない。ジャズの本質を理解していない選考委員に腹が立ったことを覚えている。岩浪洋三、瀬川昌久、小川隆夫。