Clifford Brown / The Beginning And The End

クリフォード・ブラウンの最も初期(1952年3月21日)の演奏2曲と、交通事故死の前夜(56年6月25日)のジャムセッションから3曲をカップリングしたアルバム。ただし、56年ではなく、55年5月31日の説もある。

当然のことながら、死の前夜の演奏に注目が集まる。だが、交通事故なのだ。しかも、フィラデルフィアの地元ミュージシャンとのジャムセッション。ブラウン自身は、気軽に参加したはず。テープが回っていることも知らなかったのではないだろうか。初期の演奏は、ある意味デビュー戦。自分に与えられた僅かなソロの時間に、全神経を注いだに違いない。"The End"のために作られたアルバムであるが、実は"The Beginning"の方が重要。そう考えたい。

1. I Come From Jamaica
2. Ida Red
3. Walkin'
4. A Night In Tunisia
5. Donna Lee

Tracks 1 & 2
Clifford Brown - trumpet
Vance Wilson - alto saxophone, tenor saxophone
Eddie Lambert - guitar
Duke Wells - piano
James Johnson - bass
Osie Johnson - drums
Chris Powell - vocals, conga
Johnny Echo - vocals
Recorded on March 21, 1952 in Chicago, IL.

Tracks 3, 4 & 5
Clifford Brown - trumpet
Billy Root - tenor saxophone
Ziggy Vines - tenor saxophone (track 3)
Sam Dockery - piano
Ace Tisone - bass
Ellis Tollin - drums
Recorded on June 25, 1956 or May 31, 1955 at Music City Club, Philadelphia, PA.

Lou Donaldson / Alligator Bogaloo

ブルーノートとは思えない意表を突くジャケット。演奏の中身を含めて、好き嫌いが分かれるアルバムだろう。ライナーノーツには、ルー・ドナルドソンのこんな発言が書かれている。「アリゲイター・ブーガルーのタイトルはレコード会社がつけたんじゃないかな。ブーガルーとは一体なんのか、実のところ私自身もよく知らないんだよ。この曲自体、レコーディングの前から演奏していたしね」。

これを読むと、ブルーノートのかなり戦略的なアルバムであったことがうかがえる。1967年、インパルスなどの他のレーベルの台頭によって、ブルーノートは危機感を持っていたのだろうか。オルガンとギターが入っていること、そしてジャケットからジャズ・ロック的なイメージを抱いてしまうが、ブルースを基本とした演奏である。ブルーノートにとって「アリガタヤー」となったアルバムなのかは知らない。

1. Alligator Bogaloo
2. One Cylinder
3. The Thang
4. Aw Shucks!
5. Rev. Moses
6. I Want A Little Girl

Lou Donaldson - alto saxophone
Melvin Lastie - cornet (tracks 1-5)
Lonnie Smith - organ
George Benson - guitar
Leo Morris - drums

Recorded on April 7, 1967 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.

Gary Peacock / December Poems

アルバムの邦題は『12月の詩(うた)』。そのままであるが、あえて「詩」を「うた」と読ませている。ゲイリー・ピーコックがこのアルバムを録音した時は42歳。1977年12月のオスロ。日付は明記されていない。ヤン・ガルバレクが2曲に参加しながらも、多重録音による実験的なベースソロを試みている。

「実験的」と書いたのは、5曲目のFlower Crystalsには、クレジットされていないピアノが聴こえるからだ。これがピーコックによる演奏なのかは不明。つまり、録音日の記載もないことを含め、多重録音の実験段階で未完成のままリリースしてしまったような気がする。まぁ、年を越したくなかったのだろう。なお、本作はCD化されているが、完全に廃盤状態。

1. Snow Dance
2. Winterlude
3. A Northern Tale
4. December Greenwings
5. Flower Crystals
6. Celebrations

Gary Peacock - bass
Jan Garbarek - tenor saxophone, soprano saxophone (tracks 2,4)

Recorded in December 1977 at Talent Studio, Oslo, Norway.