Charles Mingus / Let My Children Hear Music

LPの小西啓一氏のライナーノーツ(1980年10月7日付け)によると、延べ53人による4日間のセッションを収録。ユニオン既定の出演料を全員に支払えないために、アルバムにはクレジットされなかったミュージシャンがかなりいたようだ。つまり、ミンガスのコンセプトに賛同し、手弁当で参加したミュージシャン達によって実現できたアルバム。そんな背景を知って聴くと、気持ちが熱くなってくる。

タイトルは、「子供たちに聴かせたい音楽」。ミンガスの素直な気持ちだったのだろう。ジャズの楽しさや醍醐味を感じるには、小さい頃から触れることが大事。ミンガスが伝えたかったことが、ぎっしり詰まっているアルバムである。

1. The Shoes Of The Fisherman's Wife Are Some Jive Ass Slippers
2. Adagio Ma Non Troppo
3. Don't Be Afraid, The Clown's Afraid Too
4. Taurus In The Arena Of Life
5. Hobo Ho
6. The Chill Of Death
7. The I Of Hurricane Sue

Lonnie Hillyer, Jimmy Nottingham, Joe Wilder, Snooky Young - trumpet
Jimmy Knepper - trombone
Julius Watkins - French horn
Charles McPherson - alto saxophone
Jerry Dodgion, Bobby Jones, Hal McKusick, James Moody - reeds
Charles McCracken - cello
Jaki Byard, John Foster, Roland Hanna - piano
Ron Carter, Richard Davis, Milt Hinton - bass
Charles Mingus - bass, composer, arranger
Dannie Richmond - drums
Teo Macero - conductor, alto saxophone

Recorded on September 23 & 30, October 1, November 18, 1971.

Charles Mingus / My Favorite Quintet

アルバムタイトルがいい。「オレの気に入った音楽仲間5人衆」である。学生時代に、自分のベース、ドラム、ギター、トランペット、サックスで好きなジャズをやってきた。まさしく、My Favorite Quintetだった。音楽であっても仕事であっても、年齢差や上下関係を越えて気心があう仲間であれば、創造的な音楽/仕事ができるはず。

ミンガスは、自分が目指す音楽を仲間との実験的な試みを通して築いてきた。アルバムのコンセプトを作り、それを一つの完成された形として記録(録音)するのが一般的だが、ミンガスはコンセプトを作る過程(プロセス)を記録してきた。その見本と言えるのが、3曲目。曲の出だしは、ミンガスのベースソロから始まる。しかし、何故か気に入らずやり直してしまう。しかも、ライブ演奏なのに。それが許されるのは、気に入った仲間と自分を理解してくれる観客があったからなのだろう。なお、本作はミンガスの自主レーベルとしてリリースされ、現在は完全に廃盤状態。CD化も期待できない。

1. So Long Eric
2. Medley:
- She's Funny That Way
- Embraceable You
- I Can't Get Started
- I Don't Stand A Ghost Of Chance With You
- Old Portrait
3. Cocktails For Two

Charles McPherson - alto saxophone
Lonnie Hillyer - trumpet
Jaki Byard - piano
Charles Mingus - bass
Dannie Richmond - drums

Recorded on May 13, 1965 at Tyrone Guthrie Theater, Minneapolis.

Charles Mingus / Mingus At Monterey

1964年9月のモンタレー・ジャズ・フェスティバル。ミンガスは、12人編成の小オーケストラを率いて7,000人の聴衆をノックアウトしたと言われている。6曲構成によるデューク・エリントン・メドレー、そして自作2曲。「オレンジ色のドレス」は、いくつかのアルバムに収められているが、「メディテイションズ・オン・インテグレイション」は、他のアルバムには見当たらない。ディスコグラフィーを調べても同様。ということは、このフェスティバルのために用意してきた曲なのだろう。ミンガスの意気込みを感じる。

ミンガスは、このアルバムを自費出版し通信販売した。既存のメディアをまったく信頼していなかったミンガス。その後、ミンガスとの関係が深かったファンタジー・レコードが販売を引き受けている。2枚組LPで1時間を超える演奏内容。LPに入りきらなかった曲が残っているかと期待したが、CDでも同じ内容。つまり、ミンガスはモンタレーで完璧な演奏をしたということだ。

1. Duke Ellington Medley: I've Got It Bad
2. Duke Ellington Medley: In A Sentimental Mood
3. Duke Ellington Medley: All Too Soon
4. Duke Ellington Medley: Mood Indigo
5. Duke Ellington Medley: Sophisticated Lady
6. Duke Ellington Medley: A Train
7. Orange Was The Color Of Her Dress, Then Blue Silk
8. Meditations On Integration

Charles McPherson - alto saxophone
Lonnie Hillyer - trumpet
Charles Mingus - bass, piano
Jaki Byard - piano
Dannie Richmond - drums

John Handy - tenor saxophone (tracks 6,8)
Buddy Collette - flute, piccolo, alto saxophone (track 8)
Jack Nimitz - bass clarinet, baritone saxophone (track 8)
Bobby Bryant, Melvin Moore - trumpet (track 8)
Lou Blackburn - trombone (track 8)
Red Callender - tuba (track 8)

Recorded on September 20, 1964 at the Monterey Jazz Festival, CA.