コルトレーンを聴き続けるきっかけになったアルバム。学生時代、中野にあったジャズ喫茶『ビアズレー』に入り浸っていた。巨大パラゴンから流れて来たこのアルバムに圧倒され、コルトレーンの全ての音源を聴こうと決心した。ジャズ研でウッドベースをやっていた自分は、コルトレーンだけでなくジミー・ギャリソンによるIntroduction To My Favorite Thingsのベースソロ(6分7秒)に気持ちが熱くなったことを今でも憶えている。
LPでは、このソロでA面が終わり、B面(20分21秒)を占めるMy Favorite Thingsの前奏曲といった感じだ。CD化で切れ目がなくなるかと思っていたが、トラックとしては分かれたまま。だが、演奏そのものは遮断されていない。つまり、計26分28秒のMy Favorite Thingsが展開される。しかし、コルトレーンは、この時点では全てを表現できていなく道半ば。このライブから2か月後、1966年7月22日の東京・サンケイホールでは57分19秒におよぶMy Favorite Thingsを演じゴールを切ったのである。
1. Naima
2. Introduction To My Favorite Things
3. My Favorite Things
John Coltrane - soprano saxophone, tenor saxophone, bass clarinet, percussion
Pharoah Sanders - flute, tenor saxophone, percussion
Alice Coltrane - piano
Jimmy Garrison - bass
Rashied Ali - drums
Emanuel Rahim - percussion
Recorded on May 28, 1966 at The Village Vanguard, NYC.