Miles Davis / At Plugged Nickel, Chicago Vol.1 & Vol.2

1965年12月のライブ演奏が、10年以上経った76年にVol.1とVol.2の2枚のLPに分かれ、日本で先行発売された。ジャケットのデザイナーには二人の日本人の名前(吉田修一氏と田島照久氏)がある。集積回路のデザイン。12ピンのIC。NAND回路だろうか?いや、OPアンプか?そして、プラグド・ニッケルと言うシカゴのジャズクラブ。ネットで調べると、このアルバムのことしか出てこない。店名を直訳すると「接続された(金属の)ニッケル」。意味不明だが、デザイナーはニッケルから集積回路を思い付き、プラグド(接続)からワイヤーを想像したのかもしれない。

2枚組としてCD化され音が良くなった分、録音の粗さが目立つ。ドラムは床を叩いているような音。それ以上に、ウェイン・ショーターのサックスに創造性が欠ける。65年4月にマイルスは骨の移植手術をしている。同年11月のビレッジ・バンガードでの演奏で再出発を果たした。このプラグド・ニッケルが12月なので、グループとしては十分な練習機会がなかったことがうかがえる。何度も演奏してきた曲目が並び、より自由なフォーマットになっているが、メンバーがうまくかみ合わない部分が多く見られる。プラグド・カケテル(接続不十分)なのだ。

Disc 1
1. Walkin'
2. Agitation
3. On Green Dolphin Street
4. So What / Theme

Disc 2
1. 'Round Midnight
2. Stella By Starlight
3. All Blues
4. Yesterdays / Theme

Miles Davis - trumpet
Wayne Shorter - tenor saxophone
Herbie Hancock - piano
Ron Carter - bass
Tony Williams - drums

Recorded on December 22 & 23, 1965 at Plugged Nickel, Chicago.

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