1953年11月13日と54年5月11日のセッションを1枚にまとめたアルバム。タイトル通りに、どちらもクインテットによる演奏なのだが、メンバーは全く異なる。LPのA面が54年で、B面が53年と時期が遡る構成も不思議である。いろいろと調べてみたら、その理由が分かった。
54年のセッションは、その年に10インチLPとしてリリース。タイトルは本アルバムと同じで、A面がWee SeeとSmoke Gets In Your Eyes、B面がLocomotiveとHackensackという配置。そして、56年に12インチLPとして再リリースする際、従来の4曲をA面に、53年のセッションをB面に入れた訳である。
LPの裏面には53年のセッションを統括したIra Gitler(アイラ・ギトラー)の英文解説があり、非常に興味深い内容だ。セッションに参加予定だったトランペットのRay Copeland(レイ・コープランド)が病気になり、フレンチ・ホルンのJulius Watkins(ジュリアス・ワトキンス)が急に呼び出された。さらに、モンクとロリンズが乗ったタクシーがオートバイの後部と衝突し、スタジオへの到着が遅れた。セッションが開始しても、ワトキンスには初見の曲だったため録音に手間取ったようだ。何とかLet's Call, This Think Of One, Friday The 13thの3曲を録り終えたのは、スタジオが閉まる直前。Friday The 13thは、このアルバムには入っていないが、改めて公開されるだろうと書いている。そして、ギトラーがプロデュースしたアルバムThelonious Monk and Sonny RollinsにFriday The 13thが収録された。
1. Wee See
2. Smoke Gets In Your Eyes
3. Locomotive
4. Hackensack
5. Let's Call This
6. Think Of One [take 2]
7. Think Of One [take 1]
Tracks 1, 2, 3 & 4
Frank Foster - tenor saxophone
Ray Copeland - trumpet
Thelonious Monk - piano
Curly Russell - bass
Art Blakey - drums
Recorded on May 11, 1954 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.
Tracks 5, 6 & 7
Sonny Rollins - tenor saxophone
Julius Watkins - French horn
Thelonious Monk - piano
Percy Heath - bass
Willie Jones - drums
Recorded on November 13, 1953 at WOR Studios, NYC.