ピアノソロ・ライブである。ギャラリーを会場としたライブ録音。本アルバムの商品紹介には、「画家、谷川晃一の個展とのコラボレーション」とある。ところが、ジャケット裏面の英文ライナーノーツに、次の一文を発見。by a coincidence, an exhibition was being held there by Japan's pioneer of "art pop" namely KOICHI TANIKAWA.(偶然にも、日本の「アートポップ」のパイオニアである谷川晃一による展覧会が東京で開催されていた)。コラボレーションは間違いではないが、事前に企画されたものではない。
話は変わるが、セシル・テイラーの1981年のピアノソロ・ライブGardenには失望した。テイラーのソロは、演じる側と聴く側に一つの境界が存在する。一方の洋輔のソロは、聴く側を包み込む、ないしは引きずり込む印象を受ける。芸術と演芸の違いとも言えるかも知れない。なお、本作は完成度の高いアルバムなのだが、CD化はされていない。
1. Green Sleeves
2. On The Road
3. Mokujiki - 木喰
4. Let's Cool One
5. I Can't Get Started
6. A Night In Tunisia
7. Prelude To A Kiss
山下洋輔 - piano
録音 1979年2月22日 / 東京・フジテレビ・ギャラリー