何度となくターンテーブルに乗せて来たアルバム。すり切れるほど聴いた、なんて言葉をかつてはよく耳にしたが、レコード針だってすり減っていく。そのすり減った分を自分の肥しにする。このアルバムは、そんな聴き方をしてきた。40年以上前のこと。学生時代のジャズ研のセッションで、My Dear Lifeに何度か取り組んだことを覚えている。シンプル過ぎて難しかった。
日本のジャズの中で最高ランクのアルバムであることは間違いない。このアルバムが、日本のジャズの変曲点になったとは思えないものの、聴いた人にとっては変曲点になったはずだ。つまり、このアルバムを素通りしては、日本のジャズは語れないと思っている。
1. Pastoral
2. Burung Burung
3. Hitting Home
4. Matahari Terbenam
5. Hiro - Listen
6. Old Photograph
7. Wana Tanzania
8. Maraica
9. Theme from "My Dear Life"
渡辺貞夫 - alto saxophone, flute, sopranino
峰厚介 - tenor saxophone, soprano saxophone
福村博 - trombone
渡辺香津美 - guitar
本田竹曠 - piano, electric piano
岡田勉 - bass
岡沢章 - electric bass
守新治 - drums
富樫雅彦 - percussion
Recorded on October 19, 1976 at Yubin-Chokin Hall, Tokyo.