富樫雅彦 / Song For Myself

全4曲、富樫雅彦の作品。富樫と渡辺貞夫、富樫と佐藤允彦、富樫と富樫、富樫と菊池雅章の一騎打ちの戦い。3曲目は多重録音である。富樫が叩きだす音は、空気を切り裂くのではなく、粘性のある空気から湧き出てくる感じだ。その湧き出てくる時間さえ感じ取れる。粘りのある音。それがジャケットに現れている。そして、蝶。ツマキチョウのオスだろうか。

富樫は蝶の収集家としても知られていた。アルバムThe Face Of Percussion(1980年8月録音)のジャケットは富樫自身が西表島で撮影したアオスジアゲハ。このアルバムは全8曲が富樫一人による多重録音である。つまり、Song For Myselfを発展させたのがソロアルバムRINGS(廃盤状態で残念ながら聴いたことがない)。集大成がThe Face Of Percussionと言えるだろう。なお、Song For Myselfは、1974年スイングジャーナル誌ジャズ・ディスク大賞「日本ジャズ賞」を受賞している。

1. Haze
2. Fairy-Tale
3. Song For Myself
4. Song For My Friend

Track 1
富樫雅彦 - drums, percussion
渡辺貞夫 - flute
Recorded on October 10, 1974 at Victor Studio, Tokyo.

Track 2
富樫雅彦 - drums, percussion
佐藤允彦 - piano
Recorded on September 23, 1974 at Victor Studio, Tokyo.

Track 3
富樫雅彦 - drums, percussion
Recorded on September 30, 1974 at Victor Studio, Tokyo.

Track 4
富樫雅彦 - drums, percussion
菊地雅章 - piano
Recorded on July 25, 1974 at Victor Studio, Tokyo.

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