DIWレーベルからリリースされたVol.1とVol.2のLPでは、油井正一氏がライナーノーツを担当(1982年8月11日付け)。その最後に「(LPの)各面の収録は長い演奏から重要部分をとりだしたような編集になっており、各面の最初と最後の部分はフェイドインし、フェイドアウトするが、アイラーのスポンテニアスなインプロビゼーションにふさわしい収録法だと思う」と書いている。
CDではタイトルにCompleteと付いたので、編集なしかと思ったが、全4曲の演奏時間はLPと同様。アイラーのディスコグラフィーを見ると、Slug's Saloonでのライブでは、それ以外にInitiationという曲(単なるメンバー紹介かもしれない)の演奏が記載されていて、レコード化されたこともあった。Completeならば、この曲も入れて欲しかった。
さて、Slugs' Saloonは1960年代半ばから72年まであったマンハッタンのジャズクラブ。1972年2月18日、リー・モーガンが、ステージの合間に愛人Helen More(ヘレン・モア)によって拳銃で射殺されたクラブなのである。
1. Truth Is Marching In
2. Our Prayer
3. Bells
4. Ghosts
Albert Ayler - tenor saxophone
Donald Ayler - trumpet
Michel Sampson - violin
Lewis Worrell - bass
Ronald Shannon Jackson - drums
Recorded on May 1, 1966 at Slug's Saloon, NYC.