The Latin Jazz Quintet / Caribé

ラテン・ジャズ・クインテットと称しているが、コテコテのラテン・ミュージックではない。リーダーであるJuan Amalbertによるコンガ演奏にヴァイブを加えることで、ラテン的な味を出している。エリック・ドルフィーは、自分の演奏スタイルを崩さずに、このグループにしっかりと溶け込んでいる。バスクラリネット、アルトサックス、フルートの3種類の楽器を使って。

ジャズ通に取ってみれば、敬遠しがちなラテン・ミュージックであるが、ある意味でドルフィーの隠れた名盤ではないだろうか。録音データから、アルバムOut Thereの4日後にこのセッションに参加したことになる。Out Thereで自分の内面を表現し、このアルバムで自分を解放したのだろう。全6曲中の5曲は、このグループのメンバーによる作品で、Spring Is Hereのみがスタンダードナンバー。この曲が収録されている所有アルバムを洗い出してみたところ、アルファベット順で以下のようになった。ラテンに縁がありそうなミュージシャンは出て来なかった。

・Bill Evans / Portrait In Jazz
・Bill Evans / Bill Evans at Town Hall
・Bobby Hutcherson / Four Seasons
・Chris Corner / Lullabys Of Birdland
・Joe Pass / Unforgettable
・John Coltrane / Standard Coltrane
・Miles Davis / At Carnegie Hall

1. Caribé
2. Blues In 6/8
3. First Bass Line
4. Mambo Ricci
5. Spring Is Here
6. Sunday Go Meetin'

Eric Dolphy - alto saxophone, flute, bass clarinet
Charlie Simons - vibraphone
Gene Casey - piano
Bill Ellington - bass
Manny Ramos - drums, timbales
Juan Amalbert - congas

Recorded on August 19, 1960 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.

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