1961年3, 4, 11月の計4回のセッションで構成。メンバーがセッション毎に異なるが、寄せ集めという感じを受けない。それは、アルバム全体でケニー・バレルのブルージーなギターが鳴り響いているから。バレルのギターには広がりを感じる。しかも、静かな「広がり」で、無理な緊張感をもたらす不協和音はまずない。では、「安定的」かと言うと、そんな甘いジャズでもない。バレルのギターは奥が深いのだ。
しかし、このアルバムがリリースされたのは83年で、20年以上もお蔵入りしていた。ライナーノーツ担当の村井康司氏はその理由に触れておらず、Wikipediaにも書かれていない。3月と4月のセッションだけでは曲数不足。11月の2回のセッションはケニー・バレルより約10年先輩のイリノイ・ジャケーが参加。「オレ参加していないセッションとの抱き合わせなんて、あり得ない!」と、ジャケーが当時は承知しなかった気がする。結局のところ、全9曲中の5曲に参加しているジャケーの骨太のサックスも楽しめるアルバムなのである。
1. Mambo Twist
2. The Switch
3. The Squeeze
4. Bluesin' Around
5. Bye And Bye
6. Moten Swing
7. People Will Say We're In Love
8. One Mint Julep
9. Mood Indigo
Tracks 1 & 2
Illinois Jacquet - tenor saxophone
Kenny Burrell - guitar
Hank Jones - piano
Major Holley - bass
Osie Johnson - drums
Recorded on November 21, 1961 in NYC.
Tracks 3, 5 & 9
Illinois Jacquet - tenor saxophone
Kenny Burrell - guitar
Hank Jones - piano
Major Holley - bass
Jimmy Crawford - drums
Recorded on November 29, 1961 in NYC.
Track 4
Eddie Bert - trombone
Kenny Burrell - guitar
Hank Jones - piano
George Duvivier - bass
Louis Hayes - drums
Recorded on March 6, 1961 in NYC.
Tracks 6, 7 & 8
Leo Wright - alto saxophone
Kenny Burrell - guitar
Jack McDuff - organ
Joe Dukes - drums
Recorded on April 30, 1961 in NYC.