板橋文夫をミュージシャンと呼ぶのは、なんだか魚の骨が喉に引っかかってしまった感じがする。だからと言って、職人と言ったら彼は不本意だろう。ジャズを職業にした男。ならば、職人とのちがいは。「技」ではなく「魂」で仕事をしているから。
ピアノという楽器を操る彼特有の「技」はない、と思っている。しかし、そこには何一つとして迎合していない板橋文夫という「魂」を感じてしまうのだ。以下は、CD帯から。「幻の名盤と言われ、板橋文夫の名を世に知らしめた作品。CD化が待ち望まれていた一枚で23年振りの復刻。名曲〈渡良瀬〉〈グッドバイ〉収録」。録音は1981年10月で、2004年12月にリマスタリングされた。
1. Someday My Prince Will Come
2. Msunduza
3. I Can't Get Started
4. Tone - 利根
5. Watarase - 渡良瀬
6. Miss Cann
7. Good Bye
板橋文夫 - piano
録音 1981年10月12, 13日 / 東京・日本コロムビア第1スタジオ