『第2回 ヤマハ・ジャズ・フェスティバル・イン・浜松』でのライブ録音。ライブとは思えない緊張感の高い演奏。当日の司会を務めた油井正一氏がライナーノーツを担当。「前日午後二時間を費やしたリハーサルのほか、夕刻からのウェルカム・パーティも中座して、市内に借りたスタジオでさらに慎重なリハーサルを続けた」とある。そして、収録曲はステージのままで「盛大な拍手とともにアンコールとしてThe Saphire Wayが演奏されたのだが、CDでは続いての演奏のように編集されている」と。
つまり、ライブをほぼ忠実に再現したアルバム。ただし、分からないことが1つある。タイトルのTriple Helixとは三重螺旋体のこと。日野皓正、菊地雅章、富樫雅彦の三人を示しているのだろうが、ベースのJames Genus(ジェームズ・ジナス)は蚊帳の外なのだ。ジャケット表にも彼の文字はない。そもそもジナスを組入れた理由が分からない。ベースはコンボのまさしく要である。その点について、油井氏は一言も触れていない。螺旋階段から突き落とされた感じだ。
1. Trial
2. Dr. U
3. Twilight South West
4. Blue Monk
5. The Saphire Way
日野皓正 - trumpet
菊地雅章 - piano
富樫雅彦 - percussion
James Genus - bass
Recorded on April 18, 1993 at The 2nd YAMAHA Jazz Festival In Hamamatsu.