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ホレス・シルバーは1956年4月5日にアルバムJazz Messengersを録音。メンバーはドナルド・バード、ハンク・モブレー、ダグ・ワトキンス、そして、アート・ブレイキー。この時のリーダーはシルバーだったのか、それともブレイキーだったのか。たぶん、曖昧だったのだろう。結局、シルバーはブレイキーと袂を分けた。それだけでなく、メンバーをごっそりと引き連れて半年後に本作を録音。ブレイキーが骨抜きにされた一枚である。
ジャケットのシルバーは、ベンチに座って作曲に余念がない。「メッセンジャーズと名乗っても、メッセージ性のある曲なんか、あいつに書ける訳ないさ」と言っている感じ。で、タイトルをSix Pieces Of Silverとしてしまった。確かに全7曲中の6曲がシルバーの作品。だが、その後にスタンダード曲として扱われたのは5曲目のSeñor Bluesぐらい。シルバーの意気込みは感じるが、一方で焦りがあったはずだ。
1. Cool Eyes
2. Shirl
3. Camouflage
4. Enchantment
5. Señor Blues
6. Virgo
7. For Heaven's Sake
Hank Mobley - tenor saxophone (except tracks 2,7)
Donald Byrd - trumpet (except tracks 2,7)
Horace Silver - piano
Doug Watkins - bass
Louis Hayes - drums
Recorded on November 10, 1956 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.
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