チェット・ベイカーのアルバムChetと同日のセッション。この日のプロデューサーはオリン・キープニュース。CDのジャケット裏には、LPで使われたキープニュース自身によるライナーノーツの写真コピーが掲載されている。極めて小さい文字なのだが、次のような主旨。「Chetのセッションが終わった夜、リズムセクションだけの演奏を提案した。スタジオでの1つの仕事を終えれば、普段は疲れ切ってしまうが、全てをまだやり遂げていない気がした。そして、我々には燃えるエネルギーがまだ残っていた」。
つまり、キープニュースの機転で生まれた録音だったが、アルバム化に関しては当時のエバンスから了解が得られず、テープは1975年までお蔵入りしてしまった。エバンスは何が気に入らなかったのか。「Chetのセッションを終え、緊張感を失ってしまった。エネルギーはあったが、やる気はなかった。そんな自分の演奏を世に出す事は納得できなかった」。そんな感じではないだろうか。
1. You And The Night And The Music
2. My Heart Stood Still
3. On Green Dolphin Street
4. How Am I To Know?
5. Woody'n You [take 1]
6. Woody'n You [take 2]
7. Loose Bloose
Tracks 1 - 6
Bill Evans - piano
Paul Chambers - bass
Philly Joe Jones - drums
Recorded on January 19, 1959 at Reeves Sound Studios, NYC.
Track 7
Zoot Sims - tenor saxophone
Jim Hall - guitar
Bill Evans - piano
Ron Carter - bass
Philly Joe Jones - drums
Recorded on August 21, 1962 in NYC.