ライナーノーツは、LPを久保田高司氏、CDを小川隆夫氏が担当。このアルバムがどういう経緯で企画されたのか、二人とも書いていない。いや、書けなかった。知らなかったのだろう。コルトレーングループの3人(エルビン、ギャリソン、マッコイ)が、3人のホーン奏者を迎えた形。エルビンのディスコグラフィーを見ると、その3人とはこの時だけのセッションである。ジャケットにはFeaturing McCoy Tynerとあって、マッコイの立場をどう捉えればよいのか。びっくりマーク付きのタイトルIllumination!も意味不明。不思議いっぱいのアルバムであるが、解説の二人は何も感じなかったのだろうか。
プロデューサーはBob Thiele(ボブ・シール)。コルトレーンのいないコルトレーングループを作ったらどんな演奏になるか?リーダーアルバムをリリースしているフロントでは、その色がでてしまう。無名なミュージシャンでフロントを固めれば、フロント陣の色が薄まる。エルビンとギャリソンに照明をあてよう。なので、タイトルはIllumination!、マッコイも参加していることをジャケットに書いておこう。シールはそう考えたに違いない。つまり、このアルバムのリーダーはシールなのだ。
1. Nuttin' Out Jones
2. Oriental Flower
3. Half And Half
4. Aborigine Dance In Scotland
5. Gettin' On Way
6. Just Us Blues
Sonny Simmons - alto saxophone, English horn
Charles Davis - baritone saxophone
Prince Lasha - clarinet, flute
McCoy Tyner - piano
Jimmy Garrison - bass
Elvin Jones - drums
Recorded on August 8, 1963 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.