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LPのライナーノーツは久保田高司氏。「ブルーベックとのそのカルテットによる変拍子ジャズは、ごく自然であり、聴くものに何の苦痛も与えない。〈中略〉変拍子ジャズを演奏しながらそれを自然に感じさせるブルーベック・カルテットの秘密はいったい何処にあるのだろうか?」と書き始め、各曲の変拍子について説明している。CDのライナーノーツでも、原田和典氏が変拍子のことを多く語っている。
そもそも「変拍子ジャズ」などというジャンルが存在するのだろうか。変拍子ロック、変拍子フォークもしかり。自然な変拍子ジャズ、苦痛を与えない変拍子ジャズ。こういう表現そのものが不自然であり、苦痛を感じてしまう。結局のところ、ジャズにとって変拍子は目的ではなく、スイングするための道具でしかないのだ。では、スイングとは・・・かつてウッドベースをやってきた自分としては、弦を弾く右手の人差し指が無意識に動くかどうかが一つの回答。
1. Blue Rondo A La Turk
2. Strange Meadow Lark
3. Take Five
4. Three To Get Ready
5. Kathy's Waltz
6. Everybody's Jumpin'
7. Pick Up Sticks
Paul Desmond - alto saxophone
Dave Brubeck - piano
Eugene Wright - bass
Joe Morello - drums
Recorded on June 25, July 1 and August 18, 1959 at Columbia 30th Street Studio, NYC.
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