1964年4月のミンガス・グループのヨーロッパツアーは、10日のアムステルダムから始まり28日の西ドイツまで。3枚組LPのThe Great Concert Paris 1964は、4月17日と18日のライブを収録したアルバムだったが、17日はSo Long, Ericの1曲しか収められていなかった。LPという制約で仕方ないと思っていたが、CD化されても収録曲は変わらず。ところが、17日のライブだけを収めたアルバムThe Salle Wagram Concertを発見し、英文ライナーノーツを読んで真相が分かった。トランペットのJohnny Coles（ジョニー・コールズ）が、1曲目のSo Long, Ericを演奏中に体調不良（胃潰瘍）で舞台を降り、病院へ担ぎ込まれたのだ。その後、手術を受け無時に回復。
ミンガスは、自分が描いたグループのコンセプトを舞台で突然披露できなくなり、ヨーロッパツアーの後半はフロント2管で臨むことになった。The Great Concert Paris 1964のCDのジャケット裏には、コールズのトランペットだけが舞台に置かれた写真が掲載されている。18日、ミンガスはミュージシャン紹介のあとに、「ジョニー・コールズのトランペットだ」と観客に伝えている。このとき、コールズが手術を受けるような重体であることは、ミンガスは知らなかった。
Disc 1
1. So Long, Eric
2. Parkeriana
3. Peggy's Blue Skylight
4. Orange Was The Color Of Her Dress
Disc 2
1. Meditations On Integration
2. Fables Of Faubus
3. Introduction
4. I'm In Love With A Wonderful Guy
5. Pottsville, U.S.A.
6. I'm Gonna Wash That Guy Right Out Of My Hair
7. Chrissie
8. Nice Day
9. Blue Sands
Disc 1, Disc2 - Tracks 1 & 2
Clifford Jordan - tenor saxophone
Eric Dolphy - alto saxophone, bass clarinet, flute
Johnny Coles - trumpet (disc 1 - track 1)
Jaki Byard - piano
Charles Mingus - bass
Dannie Richmond - drums
Recorded on April 17, 1964 at Salle Wagram, Paris.
Disc 2 - Track 3 - 9
Eric Dolphy - flute, clarinet, alto saxophone
Nathan Gershman - cello
John Pisano - guitar
Hal Gaylor - bass
Chico Hamilton - drums.
Recorded on July 4 (tracks 3-6) & July 6 (tracks 7-9), 1958 at Newport Jazz Festival, Newport, Rhode Island.
