Carmen McRae / Book Of Ballads

しっとりと、そして、じっくりと聴かせてくれる。カーメン・マクレエは技巧に走ることなく、バラードの曲そのものが持っている雰囲気を大事にして歌い上げている。まさしく、アルバムタイトル通り。だが、ジャケットはもう少し何とかできなかったものだろうか。

後藤雅洋氏の著書『ジャズの名演・名盤』で、「カーメンのバラードの極めつき〈ブック・オブ・バラード〉は僕の選ぶジャズ・ボーカル・アルバムにいつも顔を出し、十数年来愛聴してきたが、未だに飽きがこない。おそらく情感と技巧がごく自然に融合しているからだろう。歌詞をしっかり明確に歌い込むところも歌の本道を行く感じだ」と熱く語っている。ところが、ライナーノーツの高井信成氏は、カーメンの略歴で紙面を埋め尽くし、本アルバムについてはほとんど語っていない。素人に書かせてはイケナイのだ。

1. By Myself
2. The Thrill Is Gone
3. How Long Has This Been Going On?
4. Do You Know Why?
5. My Romance
6. Isn't It Romantic?
7. If Love Is Good To Me
8. When I Fall In Love
9. Please Be Kind
10. He Was Too Good To Me
11. Angel Eyes
12. Something I Dreamed Last Night

Carmen McRae - vocals
Don Abney - piano
Joe Benjamin - double bass
Charlie Smith - drums

Recorded on December 1 & 2, 1958 in NYC.

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