Bud Powell / Strictly Powell

パウエルのピアノの魅力を簡潔に表すのは、ちょっと難しい。一枚のアルバムを取り上げて、これこそがパウエルの真骨頂というのではなく、何枚かのアルバムを聴き続けることで感覚的に染み込んでくる。ジャズ評論家は、パウエルの時代的な精神状態を分析しながら、つまり麻薬中毒に陥った時期と彼のパフォーマンスを結びつけて言葉にしている。

それはそれでいいのだが、当の本人であるパウエルは、自分が思うままにピアノを演奏しただけのこと。そう思って聴くとジャズは面白くなるはず。背景は大事だが、瞬間の音のほうがもっと大事。パウエルの聴き方はそこにあると思う。

1. There Will Never Be Another You
2. Coscrane
3. Over The Rainbow
4. Blues For Bessie
5. Time Was
6. Topsy Turvy
7. Lush Life
8. Elegy
9. They Didn't Believe Me
10. I Cover The Waterfront
11. Jump City

Bud Powell - piano
George Duvivier - bass
Art Taylor - drums

Recorded on October 5, 1956 in NYC.

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