キースが20代後半に描いたジャズがここにある。それを、ビレッジ・バンガードのライブで実現し、一つの終止符を打ったかのように思えた。なぜならば、このライブの翌月1973年3月にローザンヌ、7月にブルーメンで、あのソロ・コンサートに挑んだからである。だが、このライブから一年後に、ほぼ同じメンバーでアルバムTreasure Islandをスタジオ録音。
メンバー間のインタープレイで組み上げていくグループサウンド。あたかも天からの啓示のように降り注ぐ「音」を受け止めるようなソロパフォーマンス。この上下の振幅を、キースは演じようとしていった。その最初の振動となったアルバム。今回、輸入盤中古CDを購入。LPより1曲多く、そのRoads Travelled, Roads Veiledという曲は、なんと20分36秒。アルバム全5曲の中で最も長い。
1. (If The) Misfits (Wear It)
2. Fort Yawuh
3. De Drums
4. Still Life, Still Life
5. Roads Travelled, Roads Veiled
Keith Jarrett - piano, percussion, soprano saxophone (tracks 1 & 5)
Dewey Redman - tenor saxophone, percussion, Chinese musette (track 2), clarinet (track 5)
Charlie Haden - bass
Paul Motian - drums, percussion
Danny Johnson - percussion
Recorded on February 24, 1973 at The Village Vanguard.