Count Basie / Atomic Basie

CD化でジャケットの差替えを期待していたが、結局はそのまま。タイトルAtomic Basieはよしとしても、ジャケット写真で何を伝えようとしたのか。ベイシーが何も考えずに了解したとすれば、最低のジャズマンと言わざるを得ない。LPのライナーノーツで、瀬川昌久氏はジャケットに関して一言も触れていない。この感覚にも疑問を持ってしまう。もう死語となってしまった「レコード文化」から言えば、それはレコード盤面から聴こえてくる音楽と、それを包むジャケットが相まって創造されるものだろう。

CDでは、タイトルがThe Complete Atomic Basieとなり9曲が追加された。そして、ジャケット下に"E = MC2 = Count Basie Orchestra + Neal Hefti Arrangements"の等号式を記載。なんとなく逃げ場所を作っている感じだ。で、演奏の中身はダイナミズムを感じるものの、アレンジャーであるニール・ヘフティの術中にハマったようだ。つまり、スコア通りでベイシーの遊び心が出ていない。まぁ、ジャケットに数式を書いてしまった時点で、「ジャズ本来の自由度を有していません」と宣言しているようなものなのだが。

1. The Kid From Red Bank
2. Duet
3. After Supper
4. Flight Of The Foo Bird
5. Double-O
6. Teddy The Toad
7. Whirly-Bird
8. Midnite Blue
9. Splanky
10. Fantail
11. Lil' Darlin'
12. Silks And Satins
13. Sleepwalker's Serenade [alternate take]
14. Sleepwalker's Serenade
15. The Late Late Show
16. The Late Late Show [vocal version]

Wendell Culley, Snooky Young, Thad Jones, Joe Newman - trumpet
Henry Coker, Al Grey, Benny Powell - trombone
Marshall Royal, Frank Wess, Eddie "Lockjaw" Davis, Frank Foster, Charles Fowlkes - reeds
Freddie Green - guitar
Count Basie - piano
Eddie Jones - bass
Sonny Payne - drums

Recorded on October 21 & 22, 1957 at Capitol Studios, NYC.

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