圧倒的。このアルバムを最初に聴いて浮かんだ言葉。そして、山下洋輔トリオを連想した。本作がライブ録音された1981年の頃、洋輔は、武田和命(ts)、国仲勝男(b)、小山彰太(d)というメンバーで活動していた。アルバムは『寿限無』。トリオでなくベースが入った構成。本作と同様である。
『寿限無』には明確なコンセプトがあり、その中でのフリーである。一方、このアルバムCalling It The 8thは暗号のようなタイトルで、コンセプトを伏せている。聴き手に何も連想させず、ただひたすらに耳を傾け、全身で聴けと言っているようだ。セシル・テイラーの恐ろしさを感じる。なお、CD化は望めそうにない。
1. Calling It The 8th - I
2. Calling It The 8th - II
3. Calling It The 9th
Jimmy Lyons - alto saxophone, vocals
Cecil Taylor - piano, vocals
William Parker - bass, vocals
Rashid Bakr - drums, vocals
Recorded on November 8, 1981 in Freiburg Germany.