アート・ファーマー、スティーヴ・キューン、スティーヴ・スワロー、ピート・ラロカという編成で、アルバム名義はファーマー。だが、内容的にはラロカ色が強い。トラック1と2がカーラ・ブレイ、4と6がラロカの作品。いずれも不思議な感覚を持っていて、ファーマーが消化し切れていない感じだ。むしろ、キューンのピアノが鋭く迫ってくる。
このアルバムの2ヶ月後、ラロカはアルバムBasraを録音。メンバーはファーマーに替わってジョー・ヘンダーソン。ピアノとベースは替わらず。リーダーがドラマーのジャズアルバムの中では、最高峰と思っている。では、このアルバムがラロカ名義だとしたら。残念ながら、Basraよりランクは落ちる。その理由は、フリューゲルホーンの音色が他の3人に比べて弱いこと。そして、ジャケットを安易にタイトル曲に合わせてしまったこと。
1. Sing Me Softly Of The Blues
2. Ad Infinitum
3. Petite Belle
4. Tears
5. I Waited For You
6. One For Majid
Art Farmer - flugelhorn
Steve Kuhn - piano
Steve Swallow - bass
Pete La Roca - drums
Recorded on March 12, 16 & 30, 1965 in NYC.