坂田明 / Fisherman's.com

坂田明が自身のサイトで次のように語っている。「もう長いことBILL Laswellとのプロジェクトをやっているが、ここらでバシッと決めないと俺もしめしがつかないな、と思っていた。民謡も色々とやってみたが、もう自分で歌うしかない、というところまで来た。ニューヨークで堂々と自分を出すには、今はこれしかない」。

そして、ライナーノーツでは、なかにし礼が『命の叫び』と題してこう書いているのだ。「坂田明はこのCDの試みによって、アジアとヨーロッパの合体に成功した。この声を聴いてふるえるものは、日本人としての魂などという生易しいものではない。人間の根元的な命の叫びに、私たちの命が呼応するのである」。十分にこのアルバムのことが語られているので、これ以上書くことはない。ジャケットの装丁も素晴らしい。三つ折りになっていて、自筆のCDラベルと演目。

1. 貝殻節(鳥取県民謡)
2. 音戸の舟唄(広島県民謡)
3. 斉太郎節(宮城県民謡)
4. 別れの一本杉(作詞/高野公男, 作曲/船村徹)

Akira Sakata - vocals, alto saxophone, synthesizer
Bill Laswell - electric bass, synthesizer bass
Pete Cosey - electric guitar
Hamid Drake - drums, conga

Recorded on October 17 & 18, 2000 at Orange Music Sound Studio, New Jersey.

加川良 / A Live.

このアルバムの正式タイトルは『加川良、ウィズ、村上律。(A Live.)』。タイトルというより概要になっている。つまり、加川良と村上律がスタジオでライブ。ただし、一日で仕上げたのではなく、データによると1982年9月から10月となっている。新曲は入っていないが、内容が素晴らしいだけにタイトルを工夫して欲しかった。

加川良の唄は、そして詩は、自分を自然と振り返させてくれる。だが、何度聴いても懐メロにならない。このアルバでは、村上律のラップ・スティール・ギターが、それを一層強調する。

1. 北風によせて
2. 駒沢あたりで
3. コスモス
4. 偶成
5. 今晩はお月さん
6. オレンジ・キャラバン
7. 祈り
8. ばびぶぶべべ
9. 女の証し
10. ゴスペル

加川良 - vocals, acoustic guitar
村上律 - lap steel guitar, vocals

Recorded in September - October 1982 at Sunrise Studio.

湯川れい子 / きずな ― The Spirit Of Japan

2007年に湯川れい子氏と仕事をさせてもらった。その時に紹介を受けたアルバムで、湯川氏作詞の「きずな」の楽譜が同梱されている。それとは別に、湯川氏からは歌詞カードをいただいた。

仕事を通じて、音楽のことはもちろん、写真のこと、さらには、その年から自分が仲間達と始めた谷戸田での米作りまで、いろんな話を湯川氏とできたことが、自分にとっての宝となった。もう15年前のことである。以下は、「きずな」の歌詞の一部。

なぜに 傷つけ合うの
世界中で ただひとりだけの
あなたという 大事な命

いつまでも
いつの日までも
幸せでありますように・・・と
祈る

ありがとう 生まれてきたこと
ありがとう きずなに感謝

1. きずな
2. Amazing Grace
3. きずな / Original Karaoke
4. Amazing Grace / Original Karaoke

The Spirit of Japan : 本作品のために3組が集まって結成された総勢200名のコーラスグループ
・亀渕友香 & The Voice of Japan
・池松信 & 滋慶コム・ゴスペルアンサンブル
・湯川れい子 & 東京女声合唱団

発売 2006年8月